スポーツイラストレーター T.ANDOH の「OUTSIDER’s ReCALL」(193)Xリーグが目指すものは!?パナスタで見えた新たな挑戦

2026年6月30日(写真・イラスト・文/T.ANDOH)

こんにちは!スポーツイラストレーターのT.ANDOHです。
前回は、パナソニックスタジアム吹田で初開催されたXリーグの試合の様子をお届けしました。
パナソニックスタジアム吹田で、2万人の集客を目指して開催されたビッグゲーム。
観客動員は残念ながら2万人には到達しなかったものの、9,600人のファンが集まり、関西地方での開催では最大級の試合となりました。
今回は、その日スタジアムで見た「Xリーグの挑戦」について書いてみたいと思います。

試合後に、グラウンドに選手が花道を作ってお客さんをお見送りするというファンサービスが実施され、ファンと選手が入り混じって、激闘を讃える光景が自然に広がっていました。
それは、僕的にスポーツの現場でひさびさに見た、懐かしくも嬉しい光景でした。
それは選手とファンとの距離の近さです。

選手に声をかけるファン、一緒に写真を撮るファン。
選手たちも気さくに応じていて、とても温かい雰囲気でした。
スポーツ観戦という以上に、地域のお祭りに参加しているような感覚に近かったかもしれません。

そこに、Bリーグ発足前のbjリーグや、オリックス2軍チームだったサーパス神戸の試合の記憶が重なりました。

そして、そんな中で見かけた、ある光景が印象的でした。
その日活躍した外国人選手と対面した女の子。
少し緊張しながらも嬉しそうに話をしていて、その表情は本当にキラキラしていました。
きっと彼女にとって、この日の出来事は長く記憶に残ると思います。

スポーツには人の心を動かす力がある。
そんな当たり前のことを改めて感じさせてくれる瞬間でした。

最近はプロスポーツでも人気の高まりとともに、選手とファンの距離が少しずつ遠くなっているようにも感じます。
もちろん安全面やコンディション管理の問題もありますし、選手を守るために必要なこともたくさんあります。
そのため、チームはエンターテインメントの質を上げたり、会場のイベント性を高めて、多くの人に楽しんでもらうための努力をとても頑張っています。

一方で、こうして直接交流できる機会には大きな価値があるとも思うんです。
選手にとっては応援してくれる人の声を直接聞ける機会になりますし、ファンにとっては選手をより身近な存在として感じられる機会になります。
互いを理解し、リスペクトするきっかけにもなり、それはモラルを育むことにもなると思います。
理想論かもしれませんが、スポーツが長く愛されるためには、こうした関係性も大切なのではないかなと思います。

この交流では、麒麟の田村さんや、Xリーグアンバサダーでモデルの姫子さんもフィールドに降りて、お客さんと同じ目線で交流をはかっていました。
姫子さんに写真を撮らせていただきましたが、「ぜひWebに載せてください!」って二つ返事で笑顔を向けてくださいました。

チアの皆さんもまた、一緒になってお客さんをおもてなしです。
関係者、選手が一体になってリーグを盛り上げようと、ファンに向き合っている姿がありました。
まさしく先に述べた、かつてのbjリーグやサーパス神戸が集客を頑張っていた時代と重なるわけです。

アメフトのXリーグは、国内ではまだまだマイナーなスポーツです。
だからこそできる距離感であって、今後はどうなるかは分かりませんが、少しでもこの雰囲気を大切に残してくれると良いなと思います。

今回、この大規模スタジアム開催について、SEKISUIチャレンジャーズGMであり関学OBでもある川口陽生さんに両チームを代表してお話を伺いました。
「大規模スタジアムでの開催はX1プレミアにおいて一つのキーポイントです。素晴らしいスタジアムで、たくさんの観客の前でチャンピオンチームと対戦できたことを嬉しく思っています」
またチームについても、
「チームワークはとても良い。新たに加入した選手たちも頑張っています。あと一歩突き抜けることができれば、強豪チームとも十分に戦えるチームになっていると思います」
さらに、
「自信を持って、チームが進むべき方向を見失わないよう、ポジティブに挑戦していきたいです。まだまだ成長できるチームだと思っています!」


(チャレンジャーズは、試合前にはファンをグラウンドに招いたスタジアムツアーも敢行しました)

そして川口さんは、チームが目指す地域との関わりについても話してくださいました。
「尼崎はタイガースのファーム施設もできて、スポーツで盛り上がる雰囲気があります。チャレンジャーズも地域の皆さんにスポーツに触れていただくきっかけになりたい」
「アメフトの魅力を気軽に伝えられる存在になれるよう頑張りますので、ぜひ試合を見に来てください」

アメフトを地域に根付かせたい。
この思いにクラブチームも企業チームにも差はありません。
そしてリーグは、さらなる人気の底上げを目指して、「X1プレミア」というリーグ再編を行いました。
そして興業性を高め、リーグとしてさらに成長したい。
そんな思いが、この試合でも随所に感じられました。

今回、僕自身も初めてじっくりとXリーグを観戦しました。
外国人選手も加わったハイレベルなプレーはもちろんですが、それ以上に印象的だったのは会場全体の雰囲気です。
音響やMCを活用した演出。
試合前のイベント。
社会人リーグならではのお祭り感。
そして試合後の交流イベント。
プロスポーツのような興行性と、社会人スポーツならではの親しみやすさ。
その両方が同居しているような独特の空気がありました。


(関学OBのSEKISUIチャレンジャーズ、伊丹翔栄選手と安藤柊太選手)

関学ファイターズを追いかけていると、どうしても日程が重なり、なかなかXリーグを観戦する機会は多くありません。
それでも、卒業生たちが次の舞台で挑戦を続けている姿を見ることができるのは嬉しいものです。

そしてアメフトという競技が、もっと地域に根付き、もっと多くの人に親しまれる存在になってほしいとも思います。
今回のパナソニックスタジアム吹田での開催は、そのための大きな一歩だったのかもしれません。
目標としていた2万人には届かなかったものの、新たなアメフトファンが増えたと実感した一日。
ここからさらにXリーグの挑戦は続きます!

K!SPOでも機会があれば、これからもXリーグの挑戦を追いかけていきたいと思います。
スポーツ観戦は、人の生活を豊かにし、モチベーションになる。
ぜひ、野球やサッカーなど、数多くのスポーツがある中でも、少しでも多くの方にアメフトの楽しさにも触れていただきたい!
ので、今日も言いますよ…

 

※イラスト・写真の転載・無断使用はご遠慮ください。使用をご希望の場合はK!SPO編集部までご連絡ください。


スポーツイラストレーターT.ANDOH

おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。
プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。
プロ野球選手には、伏見寅威選手(オリックス・バファローズ→北海道日本ハムファイターズ⇨阪神タイガース)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。
名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!?

 

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