スポーツイラストレーター T.ANDOH の「OUTSIDER’s ReCALL」(206)“オリックス・バファローズ“と歩んだ21年、平野佳寿、最後のマウンド

2026年9月26日(イラスト・文/T.ANDOH)

こんにちは!スポーツイラストレーターのT.ANDOHです。
今年も球界を去る選手たちが、続々と引退試合に登場する時季になりました。
西野真弘、山田修義、そして平野佳寿。
阪神に移籍した西勇輝投手もまた引退を表明し、オリックス・バファローズで一時代を築いた選手たちが、相次いでユニフォームを脱ぐことになります。

9月25日、福岡ソフトバンクホークス戦で平野佳寿投手の引退試合が開催されました。
平野投手は9回の場面で登板。
打線には奮起してもらって、リードした場面でマウンドを譲ってほしかったですが、残念ながら大量ビハインドでの登板…。
それでも平野投手は、変わらずの表情でマウンドへ。

対戦相手は、こちらも今季で引退を表明しているホークスの中村晃選手。
中村選手という選手も、バファローズファンにとっては“憎らしい”選手でしたね。
その中村選手を相手に、インコース攻めのストレートを続け、最後は伝家の宝刀フォークボールで空振り三振。
みごとに最後のマウンドを、平野投手らしい三振で締めくくりました。

オリックス・バファローズとなった2005年オフのドラフト会議で、「希望入団枠」で1位指名され入団した平野投手。
T-岡田選手らとともに、合併後のオリックスの次代を担う中心選手として期待されての入団でした。

先発として期待され、その後は中継ぎ、そしてクローザーへ。
そんな平野投手ですが、鳥羽高校時代には腰痛を抱えたことでエースの座を譲り、救援に回っていたそうですね。
そう考えると、平野投手と「クローザー」というポジションとの縁は、ずっと前から始まっていたのかもしれません。

ルーティーンを守り、投手らしく、愚直に自分の仕事をこなす。
そんな姿で、平野投手は数々の場面を乗り越えてきました。
なにより、バファローズの低迷期を支えてきた功労者です。

2010年シーズンに岡田彰布監督のもとで中継ぎへ転向するとホールドを積み上げ、2012年シーズンにはクローザーへ。
そこからセーブを重ね、先発、中継ぎ、抑えと、さまざまな役割を担ってきました。
200ホールド、250セーブという大きな数字を積み上げたのも、平野投手ならではの偉業です。
打たれることもあって、いわゆる「劇場型」の場面も多かったですが、それも含めて、ファンにはいろんな思い出を残してくれました。

個人的には、MLBでマリナーズに在籍したことも良き思い出です。
コロナ禍による短縮シーズン。
シーズン最終戦で打ち込まれ、敗戦投手となった場面も、今となっては思い出のひとつです。
コロナ禍の影響でMLBの移籍市場も冷え込み、それがオリックス復帰のきっかけのひとつにもなりました。

それでも、オリックスに戻ってきてくれたことは嬉しかった。
受け入れてくれたオリックス球団には、個人的にも感謝しています。
そして、リーグ3連覇。
合併を経験したファンの一人として、あの3連覇には特別な思いがあります。
ブルーウェーブでもない。
近鉄でもない。
そのどちらの歴史も背負いながら、新たに生まれた「オリックス・バファローズ」というチーム。

そのチームを受け入れ、応援し続けてきたファンにとって、3連覇はひとつの答えのようにも感じられました。
そして、その新しいチームの黎明期からユニフォームを着ていたのが、平野佳寿投手です。
3連覇を成し遂げたチームで、若い選手たちが躍動する中でも、平野投手は変わらぬポテンシャルでチームを支え、リーグ優勝にも貢献してくれました。
どこか心の拠り所として、平野投手の存在があったのだと思います。

そんな「オリックス・バファローズ」というチームの一時代が、またこうして変わっていく。
それは寂しいことでもありますが、同時に、新たな時代が始まる証でもあるのでしょう。
引退セレモニーでご本人が発しられた“未来のプロ野球選手”へのメッセージ。
これからも、次代のバファローズのスター選手の登場を楽しみに、野球界を支えていってほしいし、これからも素晴らしい人生を歩んでもらいたい。
そして、ファンとしては、平野投手とともに、次なるシーズンでの巻き返しに願いを託し、また新たな夢を預けたい。

#ありがとう平野さん

 

 

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スポーツイラストレーターT.ANDOH

おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。
プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。
プロ野球選手には、伏見寅威選手(オリックス・バファローズ→北海道日本ハムファイターズ⇨阪神タイガース)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。
名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!?

 

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