ポール先生の筋トレメソッド(1) 長距離ランナーのための体幹トレーニング

2016年4月10日 (監修・村田 和隆)

長距離ランナーにとって、筋トレはとても重要!筋力が弱いと膝が痛くなったり足がつったりして、ケガをしやすくなります。特に、フルマラソンを目指すなら完走するための筋力が必要です。筋トレといってもマッチョな体を作るのではなく、しなやかな筋肉をつけること、体幹を鍛えることがポイントです。今回は、初心者でもできる体幹トレーニングを紹介します。

スマートでしなやかな体型を目指す!

「スタビライゼーション」と呼ばれるトレーニングで、身体の土台となる体幹を鍛えることができます。体幹の筋力が向上することで、ランニング時に体が安定し、より楽に走ることができるようになります。スタビライゼーションで大切なポイントは腰が曲がったり反ったりしないよう、一直線の体の形(アライメント)を意識することです。一直線を保とうとすることで、体幹の筋肉群が力を発揮し、効果的なトレーニングが行えます。

 

1.ハンド・ニー ダイアゴナル(前面)

四つん這いになって、膝はお尻の真下90度の姿勢にします。片方の腕を肩からまっすぐ伸ばし、反対側の脚も後ろにまっすぐ伸ばして、呼吸は止めずに10秒間キープ。背筋を伸ばし身体の真ん中で支えている意識を持ちながらキープするのが効果的。初心者は10秒×左右3セット、上級者は30秒×左右3セット行いましょう。

 

2.エルボー・アンクル ストレートトランク(側面)

横になり下側になる肘から先の腕を床につけます。手はグーの状態で姿勢を静止。両脚はできるだけ脚を揃えて、身体をぐっと引き上げます。上側の腕は天井に向かってまっすぐ上げます。その際、左右の肩甲骨を引き寄せると効果的。初心者は30秒×左右3セット、上級者は30秒×左右3セット行いましょう。

 

3.ハンド・ヒール レッグレイズ(背面)

お尻をついて床に座り、両脚を前に出して膝を直角に曲げる。両腕は肩下まっすぐな位置で身体全体を支えるように押し上げ、腕を伸ばしてその状態をキープします。初心者は10秒×左右3セット、上級者は30秒×左右3セット行いましょう。

 

ダイエットにも効果的

体幹を鍛えることによって基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすい・痩せやすい体を作ることができます。ランニングと平行してトレーニングしたいという方は、ランニング前にこのトレーニングをすることで、より脂肪燃焼効果が高まります。うまくできるようになったら、秒数を増やしていきましょう。
まずは10秒間を2セット! 最低1週間に2回! 毎日行うと効果UP! 続けることが大切です!

 

<ポール先生のプロフィール>

村田 和隆(むらた かずたか)
1982年生まれ・すこっちスポーツクラブ代表
・神戸大学 大学教育推進機構非常勤講師
・日体協公認ジュニアスポーツ指導員
・ひょうごジュニアスポーツアカデミー
身体プログラム委員
神戸大学発達科学部を卒業後、筑波大学大学院体育研究科にてスポーツ科学について研究を行う。体操競技歴約20年、体操指導歴8年。現在は「スポーツの力で社会に活気を!」を目標に、神戸を中心に子どもから大人まで幅広いスポーツ振興活動を継続中。第1回ジャンピングMAX神戸大会で26段(2m80cm)を跳んで優勝。http://skotchsports.com/

 

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