スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(35)日米で轟くか!? マッチョマン吉田正尚!!
2023年4月4日 (文・イラスト/T.ANDOH)
吉田正尚選手が本拠地ホーム開幕戦でMLBの初ホームランを放ちました!
2点ビハインドの第一打席で、高めのストレートをがっちりと振り抜いて、打球はレフトのグリーンモンスターを越える同点2ランに!
ほんとうに、力で持っていった打球でしたね。
メジャーリーガーに囲まれるとやっぱり身体は小さく、しかも左打者の吉田選手が、さすがにあのグリーンモンスターを越える打球をパワフルにかっ飛ばせば、ボストンのファンにも両手で喜んでくれるでしょう。
そして、
ベンチに戻ってきた吉田選手を出迎えるチームメイトが吉田選手に差し出したのが、なんとオリックス時代の定番グッズだったあの「マッチョマンダンベル」!!
キケ・ヘルナンデス選手からゴールドのマッチョマンダンベルを手に取ると、ダンベルパフォーマンスを見せてくれました!
このダンベルをアメリカに持ち込んだ(誰かが取り寄せた?)んだと思うんですけど、このホームランの”儀式”が吉田選手のために用意されていたとしたら、これはすごいことなんですよ。
メジャーの球団は、ホームランを打つといろいろと小道具を用意してベンチで出迎えるのが定番なんです。
大谷選手のエンゼルスはホームランを打つとハットを被らされてたり、
ブルージェイズはジャケットを着せてもらったり、
パドレスは大きなゴールドのペンダントをかけてもらったり…!
そのパドレスを真似て阪神タイガースが似たようなペンダントを作ったりしてましたよね。
そして
レッドソックスにも“ホームランの儀式”が既存しているんです!
ボストン・レッドソックスはホームランが出ると、一列に伸びたベンチの通路を、ボールを積んでおくカートに乗せられて端までドライブする。
そんなルーティンがあるんです。
それが今日!
吉田選手のホームランにはマッチョマンダンベルに変わって新しい”儀式”ができたと言えるのではないでしょうか!?
ひょっとして、
初のホームランということもあり、ダンベルは特別バージョンだったのかもしれません…
しかし
あれだけガッツリとメディアにダンベル姿が映ってしまえば、日本人ファンにとっては嬉しい限りだし、アメリカのファンも
「なんだ?あのおもちゃのダンベルは!?」
って話題になるのではないでしょうか!?
いや
なったらいいなぁ♪
開幕節から3割をキープして、今日のホームランもパワーだけじゃなくそのミート力も見せつけた吉田選手。
十分にメジャーの舞台でも活躍できることを見せつけてます。
ちなみに、このグリーンモンスターと言われるどでかいレフトフェンス。
レッドソックスの本拠地、ボストンのフェンウェイパークに、創設時の1910年代にはすでに立っていた11メートルに及ぶ大きな「壁」なんですけど、それは球場の立地が街中で満足にグラウンドの広さを確保できない場所にもかかわらず建てられたことによります。
いまでもフェンウェイパークの左翼は94メートルしかありません。
しかもレフトの後方には道路が走ってるので、拡張も区画整理もされず、そのまま高いフェンスを設けてホームランが出にくいようにしたもの。
そうです。
オールドファンなら思い出すでしょう!
ロッテオリオンズの本拠地だった川崎球場と同じ事情なんですよね(笑)。
いまとなっては甲子園球場と同じように、アメリカの中でも最古と言われるメジャーリーグの聖地ともなっており、レッドソックスという球団がある以上はこの球場が使われることでしょう…。
レフトに対してライトはまたいびつな形状で、一番深いところは130メートル近くありますが、浅いところはやはり100メートルを切っていたり…。
しかもフェンスは人の背くらいしかない球場です。
吉田選手にとっては、レフトもライトも、当たればホームランになる期待の高い球場でもあります。
120年の歴史を持つMLBでも古参の名門チーム。
その歴史に新たな「マッチョマン」という、オリックス時代から親しまれたパフォーマンスが刻まれた、僕たちにとってはとても嬉しい瞬間でした。
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スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。 プロ野球選手には、伏見寅威選手(北海道日本ハムファイターズ)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。 名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!? |
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