スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(32)世界に轟いた!サムライの四番、吉田正尚
2023年3月22日 (文・イラスト/T.ANDOH)
ワールドベースボールクラシック2023
みごと侍JAPANが全勝優勝を飾りました!!
各国で「史上最強軍団」の名が上がるほど、アメリカをはじめ幾多の国がメジャーリーグのレギュラー選手を取り揃えて臨んだ大会となりました。
アメリカはオールメジャーリーガー!
日本代表はたったの4人ですよ!
その日本代表のメジャーリーガーの一人が、われらがオリックスからアメリカの地に進んだ、ご存知!吉田正尚選手ですよね。
身長173cmのスラッガー
えげつないスイングスピードと、真っ白の歯がキラリと光る吉田正尚選手は、不調にあえぐ村上宗隆に代わり準々決勝のイタリア戦から4番の座にすわり、さっそくホームランを放つなど、コンスタントにヒットを積み上げました。
準決勝では、名場面となるでしょう7回裏2アウトの場面。
3点ビハインドのなか近藤、大谷選手が出塁するとその一・二塁のチャンスに、左腕ロメロ投手の放ったチェンジアップをみごとにすくい上げ、右腕で引っ張った打球はライトポール直撃の同点3ラン!!
その前に空振りしたチェンジアップと同じ球。
低めの落ちるようなチェンジアップですよ。
すくい上げた身体は崩れ気味ながら、しっかりとしたスイングで打球をあげましたよね。
吉田選手の「ミート力」と「マッチョマン」がもたらした技ありの一打でした!!
思いおこせば、引っ張り続けたオリックス時代。
優勝争いにまだご縁のなかった新人時代は、小さな身体を補うように鍛え上げた身体でフルスイングをしても、“あと一歩届かない”打球も多かった吉田選手です。
フルスイングの代償で痛めた腰痛の手術をした頃から肉体改造は次のステップに進んだと思います。
体幹を鍛え、特注のベルトで身体を支え、力ばかりのスイングではなく、質を高める「怪我をしない身体」作りに切り替えてきました。
2019年以降は豪快なホームランだけでなく、力強い打球も加わって打率もぐんぐん上がっていきます。
そのミート力でチャンスに結果を出してきた2021年の東京オリンピック、そして今回のWBC。
フェンス直撃寸前の長打を好捕もしましたよね!
走攻守にわたり信頼性の高いクリンナップとして、アメリカ人の目にも大きな印象をもたらしたと思います。
アベレージも稼げて足も速い、そしてホームランもかっ飛ばす吉田選手。
日本ならではのスモールベースボールに加え、メジャーリーグのフライボール革命にも順応した、新たな「マルチプレイヤー」。
思えばホークスの柳田選手、ヤクルトの山田哲人選手をはじめ、そのような選手も増えてきました。
大谷選手や佐々木朗希選手が”新人類”なら、ポテンシャルをさらに“進化”させた次代のマルチプレイヤー。
新天地ボストン・レッドソックスでの活躍にも期待です。
※イラストの転載・無断使用はご遠慮ください。使用をご希望の場合はK!SPO編集部までご連絡ください。
スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。 プロ野球選手には、伏見寅威選手(北海道日本ハムファイターズ)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。 名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!? |
Twitter でK!SPOをフォローしよう!
Follow @info_kspo