スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(21)きたぜ、甲子園ボウル!!(1)

2022年12月20日 (イラスト・文/T.ANDOH、写真/Azusa Suzuki

こんにちは

イラストレーターのT.ANDOHです。

12月18日(日)は第77回毎日甲子園ボウルでした!!

前回の予告編に続き、今回は速報版! 

と言っても、速報ではないですけど

試合の結果と様子を写真でご紹介します!

西日本王者の関西学院大学と東日本代表の早稲田大学の対決!!

前半からガッチガチのディフェンス戦でオフェンスは行く手を阻まれたまま進みます。

すごいでしょ?

グラウンドレベルで見ていると、ちょっとした事故のようなことがいたるところで起こっています。

前回ご紹介した DL(ディフェンスライン)のトゥロターショーン礼選手も、大きな体格と幅広い身体能力で、1人だけじゃなく2人丸ごと抱えたり

まさしく「ちぎっては投げ、ちぎっては投げ」のようなディフェンスを繰り広げます。

両者とも攻撃の決定力を逃し、フィールドゴール(直接ゴールに蹴りこみ3得点を得る)を関学が2本、早大が1本を決め、6-3というロースコアで前半を終えます。

1回生QB(クォーターバック)の星野選手も当然相手のターゲットになっており、再三の攻撃にもロングゲインに苦しみ、ランでしのぐプレーも目立ちました。

星野選手自身も、じわじわとそのプレッシャーを感じます。

そして後半!

なんとかオフェンス陣の意地を結果で表したい!

その思いで登場してきた3回生QBの鎌田選手が流れを大きく変えてきます。

鎌田選手とRB(ランニングバック)伊丹選手のコンビネーションが早大ディフェンスの穴を空けていきます!

3Q終盤にその伊丹選手がタッチダウンを決めると、4Qは攻撃の嵐が吹きこんできました!!

RB(ランニングバック)前島選手が真骨頂を発揮!

星野・鎌田各選手のシチュエーションでも敵陣を切り込むランを見せ、4Q4分12秒にはついにタッチダウンを成功!

2つ目のタッチダウンで引き離すと、3分後の7分5秒には早大の花宮選手が意地のタッチダウン。

この花宮選手とQB國元選手も、今年関東で最後まで法政大学との頂点争いに競り勝った早大オフェンスのキーマン。

簡単には負けるわけにはいかないとばかりにランで攻めていきます。

そう

前半の堅守なロースコアから一転!

試合はスピーディーな攻撃戦に切り替わります。

後半10分53秒には前島選手が2つめのタッチダウンを決めて27-10と引き離すと、14分3秒には再度、早大の花宮選手がタッチダウンを奪い27-17!!

残り1分を切った時点で10点差。

2ポゼッションの差があるなかで、アメフトではリードしているチームが時計を進めて試合を占めるのが常套手段なのですが、関学はそれでは終わりません!

切り返し関学オフェンスで速攻でゴールを攻め、14分22秒には前島選手が3回めとなるタッチダウンで34-17。

諦めない姿勢を早大も見せますが、ここで試合終了。

関西学院大学 34-17 早稲田大学

最後まで緊張感のある試合を戦い、関西学院大学が甲子園5連覇となる優勝を決めました!

今年の学生MVPとなる「ミルズ杯」はトゥロターショーン礼選手。

そして、大会のMVPは後半に圧倒的な攻撃を見せた前島選手が輝きました。

初めての甲子園ボウル取材は、2試合見たかのような濃厚で、アメフトの攻守の面白いところをたくさん見ることのできた一戦となりました。

関学ファイターズにとっては、主戦力となった3回生選手たちのさらなる成長と、星野選手の伸び代をしばらく見守ることができるという、前人未到の6連覇を目指す旅の始まった甲子園ボウルとなりました。

ざっと振り返りましたが、勇気を出して前に前に飛び出していく選手たちにはココロから胸が熱くなるし、学生ならではの選手の精いっぱいのプレーがさらに試合を熱くさせる。

そんな元気の出る競技が、アメフトだと思います。

関西では学生はじめ社会人のゲームもたくさん展開されています。

ぜひ読者の皆さんにも、アメフトに興味を持っていただき、またアメフトファンの皆さんには、さらなる盛り上げを一緒に歩みたい。

冬の「聖地・甲子園」

もうひとつの甲子園物語。

次回は紹介しきれなかったシーンをリターンしたいと思います。

 

※イラストの転載・無断使用はご遠慮ください。使用をご希望の場合はK!SPO編集部までご連絡ください。


スポーツイラストレーターT.ANDOH

おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。

プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。

プロ野球選手には、伏見寅威選手(北海道日本ハムファイターズ)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。

名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!?

 

 

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