南 郁夫の野球観察日記(96-1) オリックス2022年度新人選手入団発表記者会見レポート!注目の選手は?

2021年12月13日 (文/南 郁夫、写真/編集部)

2021年12月10日(土)に大阪市内のホテルで行われたオリックス・バファローズ新人選手入団発表記者会見を取材してきた。まだ日本シリーズ第6戦の余韻を身体が引きずっている私としては「頭が切り替わりませんのやけど~」な心境だが、今年はスケジュールが押している。もうすでに新しいシーズンは始まっているのだ。

真新しいユニフォームに身を包んだ新入団10選手の初々しい表情は、毎年のこととはいえ「まぶしさ」満点。パ・リーグのチャンピオンチームに入団することになった今年の入団選手たちの顔は例年にも増して晴れがましく、喜びに満ち溢れているように見えた。こんなところにも優勝効果が?とこれは勝手な想像。

会見の模様はライブ配信もあったようだし、各選手のプロフィール詳細やコメントは球団HPに詳しくアップされているのでそちらを見ていただくとして、個人的に気になって会見終了後に直接お話が聞けた2選手をピックアップだ。

2巡目指名:野口智哉選手
#9 内野手 関西大学 22歳

宗、紅林、太田など気鋭の若手がひしめく内野陣に割って入ろうとする新人は大変だろうなあと思って見ていたのだが、面構えになんとも言えないスター性があり、身体もデカい。意気込みを聞くと

「オリックスJr.(*)でもショートでしたし、ショートにこだわりたい。守備にも打撃にも自信がある」と力強い言葉をもらった。

「若武者」という言葉がふさわしい彼には本当に「雰囲気」があり、ひょっとしたら「あの」紅林選手の牙城を脅かす存在になるかもしれないぞ、とちょっとドキドキした。若い大型遊撃手対決に注目したい。

 

4巡目指名:渡部遼人選手
#0 外野手 慶應義塾大学 22歳

 

見るからに愛されキャラ。大学時代に盗塁成功率100%の俊足と抜群の守備センスという触れ込みだが、はっきり「福田選手に追いつけ追い越せ」とコメントするあたりに「強い意思」を感じたので、ズバリ目標のポジションを聞いてみると

「センターが好きで、こだわりがあります。全てが見渡せるポジションなので。守備には自信があります。」

と明快な答えをいただいた。挑戦状やないか!渡部くん。それが嫌味なく爽やかに響く、なかなかの若者である。福田選手もそろそろ中堅(センターだけに?)となり、西浦選手が残念にも引退してしまった状況で、球団はなかなか明確なドラフトをしたなあと思う。福田選手のクローンか?というほどキャラがかぶっていて、ファンとしては背番号「0」か「1」かで見分けるしかなさそうである。

とにかくここ最近の新人選手入団発表は気が抜けないのは、ご存知の通り。すぐに大活躍する選手が多いから。もちろんドラ1の椋木投手を筆頭として、今年の新入団の10選手の誰がいきなりブレイクするのかな!?と、今から来シーズンが楽しみである。ファームも見に行かなくちゃ。

 

*勉強不足で知らなかったのだが、オリックスJr.とは2005年より毎年開催されている「NPB12球団ジュニアトーナメント」に参加するため選抜されたオリックスのジュニア(主に小学校5・6年生)チームのこと。ドラ5の大阪桐蔭出身の今年唯一の高卒・池田「筋肉」陵真くんもオリックスJr.出身で、そういう子が将来本当にそのオリックスに入団するなんて、なかなかのストーリー。

と思ってたら、「NPB12球団ジュニアトーナメント」に参加してプロ入りした選手は数多く、代表的な選手だけでも
オリックス・西浦颯大(ソフトバンクJr.)
オリックス・来田涼斗(オリックスJr.)
阪神・佐藤輝明(阪神Jr.)
中日・根尾昂(中日Jr.)
ロッテ・藤原恭大(オリックスJr.)
ロッテ・安田尚憲(阪神Jr.)
楽天・オコエ瑠偉(巨人Jr.)
西武・森友哉(オリックスJr.)
日本ハム・近藤健介(ロッテJr.)
などなかなかの顔ぶれなのだ。このトーナメントも観察対象に入れなきゃ。

オリックス・バファローズの新メンバーとなる10選手はこちら

 


<過去コラム一挙掲載!>
オリックス、元メジャーリーガー、女子野球…ベースボール遊民・南郁夫の野球コラム集。

 

南 郁夫 (野球観察者・ライター)
通りがかりの草野球から他人がやってるパワプロ画面まで。野球なら何でもじっと見てしまう、ベースボール遊民。あくまで現場観戦主義。心の住所は「がらがらのグリーンスタジアム神戸の二階席」
著書「野球観察日記 スタジアムの二階席から」好評発売中!
https://kobe-kspo.com/kspo/sp145/

 

 

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