ナミコのおでかけ日和(6)改装前に思い出を探しに。神戸市立王子動物園
2024年12月14日(文・写真/ナミコ)
こんにちは、ナミコです。今回は、神戸市立王子動物園に行ってきました。
神戸市民にとっては最も身近な動物園、王子動物園。前身の諏訪山動物園が移転し、王子公園で王子動物園として開園してから今年で73年になります。生まれる前から王子動物園があった、という方も多いのではないでしょうか。
私も王子動物園には親子三代でたくさんの思い出がある1人です。そこで今回は来年度からいよいよ園内改装が始まる王子動物園に、思い出を探しに行ってきました。
いよいよ来年から工事開始
開園時から使用されている獣舎や設備も多いことから、現代にふさわしい動物園としてリニューアルが決定した王子動物園。「王子動物園リニューアル基本構想」と「王子公園再整備基本計画」が策定され、リニューアルに向けた準備が進められてきました。
そして今年8月16日、いよいよ「アフリカサバンナゾーン」及び「爬虫類館」の概要が発表されました。9月号の広報誌こうべにも、王子公園ミニニュースとして掲載されたので、ご覧になった方も多いかと思います。具体的にはこんなかんじで進められるそうです。
詳しくは、「王子動物園リニューアルについて」をご覧ください。
現在のパンダ舎
王子動物園の人気者と言えば、ジャイアントパンダ。永く「神戸のお嬢様」として愛されたタンタン亡き後のパンダ舎は、神戸にいたパンダたちの思い出を振り返る展示が公開されています。通路にはパンダ舎で過ごしたパンダたちの写真がいっぱい!
パンダの生態を説明するボードやタンタン愛用の道具なども飼育スペースに並べられ、年表では足を止めてじっくり見入る人の姿も。
私もパンダ舎でゆっくり足を止めるのは、献花に訪れた時以来です。
タンタンの晩年はコロナ禍も重なって公開日時も限られ、立ち止まって観覧することすらできませんでした。しかし今はゆったりとした時間が流れ、タンタンの「お婿さん」である初代コウコウ、2代目コウコウの資料もたくさん展示されていました。
誰もいないパンダ舎に次々と人が訪れる様子からも、パンダがいかに王子動物園で愛されていたことがわかります。
今回の展示で初めて2頭のオスのことを知った人もたくさんいたようです。
以前は動物資料館で人気だったパンダクイズのマシンも、現在はこちらに移動されています。パンダの生態をリアルに学びながら、パンダ博士に挑戦できますよ。上級問題は大人でもなかなか難しいので、ぜひ挑戦してみてください。
王子動物園と言えばあの遊具
子どもの頃王子動物園に来た人なら、1度は滑ったことがあるであろうゾウの滑り台。坂の上から2段階で滑る長ーいお鼻の滑り台は、初めてだとちょっと勇気のいる滑り台でした。ゴールの砂場でバランスを崩し、何度も砂だらけになったことを思い出します(笑)。今でも滑り台には子どもたちが大行列を作るほどで、相変わらず大人気です。
遠方に住む友人も、「あのゾウの滑り台は残してほしいなあ……」と懐かしむぐらいの滑り台。今回のリニューアルではどうなってしまうのでしょうか。
動物たち以外にも思い出がいっぱい
滑り台を滑り降りると、こちらも親子でお世話になった遊園地に到着。乗り物券を握り締めて、どれに乗ろうか悩んだことを思い出します。遊園地には至る所に「Zooっとともだちだよ」のステッカーが貼られていて、切なくなります。
観覧車を見ながら食べたお弁当や、ふれあい広場にあるSLでなぜか鬼ごっこをしたことなど、子どもの頃からの思い出がよみがえります。リニューアル後は遊園地を廃止するという案もあったようですが、市民の反対で存続が決定しました。しばらくは観覧車も存続されるとのこと。
ゾウを見ながら食事ができたレストランや、カレーショップに代わるレストランも作ってほしいなあと思います。
動物たちも大移動?
王子動物園の思い出と言えば、動物たちとともに思い出されるのが急な坂道。人気の草食動物たちは坂を登り切った上に展示されています。キリンやカバに会うために、息を切らしながら坂道を登った記憶がある方も多いのではないでしょうか。私も子どもが小さい頃にはベビーカーを押しながら、何十回も坂を上り下りした日々を思い出します。
春は舞い散る桜吹雪の中、秋には鮮やかな紅葉の下をくぐった光景は何年経っても忘れられません。
リニューアル後は、公園内のプール跡地に「アフリカサバンナゾーン」が新設され、草食動物たちはそちらに「引っ越し」する予定なんだとか。完成予定図には広々としたプールで泳ぐカバや仕切りをなくした展示室のキリンが描かれています。
もう坂を登らなくても、会えるようになるのかもしれません。
また王子動物園の「門番」とも言えるフラミンゴたちは、数は減るものの今後も展示が続けられる予定だそう。
来年早々にはリニューアル工事が始まり、今と全く同じ風景は見られなくなっていきます。
一部の獣舎や施設が閉鎖される場合がありますが、開園しながら工事を行うそうです。
神戸っ子たちのたくさんの思い出が詰まった王子動物園。
リニューアル前に思い出を探しに行ってみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介したのは
神戸市立王子動物園
住所:神戸市灘区王子町3-1
アクセス、営業時間等の詳細は公式サイトでご確認ください。
ナミコ
セは阪神、パは阪急を応援しながら阪神間で生まれ育った昭和生まれのママライター。
幼少期の憧れの人は福本豊。阪急ブレーブスを知る最後の世代として、西宮ガーデンズに行くたびギャラリーとメモリアルスポットを巡礼しては熱く語るためママ友たちにウザがられている。趣味は野球観戦と鉄道旅行。
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