スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(113)関学ファイターズ、いよいよ兄弟揃い踏み!京都大学戦

2024年10月16日(イラスト・写真・文/T.ANDOH)

こんにちは!スポーツイラストレーターのT.ANDOHです。
今回は10月13日(日)に開催された関学ファイターズと京都大学ギャングスターズ戦の様子をお送りします。

晴天の3連休。
めちゃいい天気に恵まれましたね。
王子スタジアムも、抜けるような青い空に六甲の山の緑。
さらに緑豊かな王子公園に包まれたロケーションに、白く輝くファイターズのユニフォーム。
陽射しは強くて暑かったですが、スポーツ観戦には絶好のお天気!
ほっともっとフィールドも然り、やっぱりフィールドスポーツは野外ですね。
秋の好天のもと、この日も多くの歓声が飛びました。

そしてこの日はエースQBで3回生の星野秀太選手がユニフォーム姿で登場!
5月のアメリカ遠征、南オレゴン大戦で出場以来、春のシーズンからずっと欠場していた星野秀太選手。
詳細は明かされていないのですが、怪我の影響があったとのことで、第5戦をもって満を持しての出場となりました。
ただスタメン出場ではなく、スタメンは実弟の1回生QB星野太吾選手がつとめます。

ファイターズファンの期待に対し、試合はやや重い展開でスタートします。
キックオフレシーブからじわじわとゲインを稼いだ京大がフィールドゴールで早々に先制。
その後も京大はパスもよく通って攻撃を繰り出していきます。

2Qになると関学に得点が入ります。
星野太吾選手のショートパスを3回生WR五十嵐太郎選手が取ってそのままゴールへ駆け抜けてタッチダウン!
4回生RB伊丹翔栄選手のランがしっかりと決まった上で、次の1stダウンには2回生WR百田真梧選手へのロングパスも決まった結果のタッチダウンとなったので、関学としても良いプレーがつながった得点となりました。

しかし京大もすぐに反撃に出ます。
関学は4回生BDの岩本航輝選手をはじめとしたディフェンス陣が奮闘し、行く手を阻もうとしますが、反撃のポゼッションで中央突破から大幅ゲインを許し、そのままフィールドゴールに持ち込まれ1点差となります。
京大QBの浦田選手も落ち着きのあるプレーで健闘。
浦田選手も3回生ということですので、これからの飛躍が脅威な選手です…!!
前半は関学もフィールドゴールを一つ決めることができ、10対6で折り返します。

後半に入ると、控えていた兄の星野秀太選手が出場します。
ワイドも意識してオフェンスをしたという秀太選手のロングパスを、再びWR百田選手がキャッチしてビッグゲイン!

直後に伊丹選手のランが決まって2つ目のタッチダウンが決まります。
兄・秀太選手はパスももちろん自らもランで稼ぐなど、確かめるようにプレーをして3Qを戦いました。

もう1チャンス、タッチダウンのチャンスがあったのですが、そこは京大のディフェンス陣がしっかりとエンドゾーンを守り失点を死守。
なかなかタフな試合を演出しますね。

4Qには秀太選手のパスが3回生WRの川崎曜太郎選手に届きゲインをすると、続く伊丹選手とのランプレーでタッチダウンが決まります。

星野秀太選手はこの4Q頭のプレーで4回生QBの柴原選手に交代。
その後は京大QBの浦田選手の放ったロングパスがエンドゾーンで決まりタッチダウン。
追い上げを見せますが、関学がたたみかけて3つのタッチダウンの猛攻!
4Qは柴原選手から2回生RBの深村鱗太郎選手、4回生の門山真選手のランでぐいぐいと敵陣を侵攻。

1回生DB豊野桂也選手が空中戦を制してインターセプトするなど、流れを引き寄せる場面もありました。
最後は4つ目のタッチダウンの直後のプレーをファンブルリターンした関学が、残り1分を切った中でも果敢にオフェンスをし、柴原選手からのパスを3回生WR辻康樹選手がキャッチしダメ押しのタッチダウン。

関学ファイターズ 45 × 12 京都大学ギャングスターズ

最終的には大幅リードを稼ぎ京大を圧倒しましたが、首脳陣には厳しい表情も見られる試合となりました。
京大のプレッシャーも強く、また「攻守ともに入りが悪かった」と大村監督も自軍を振り返ります。

スタメンで出場した星野太吾選手は決して調子は悪くなかったと思いますが、前半で交代。
「本当は3Qも自分が行くつもりでいたんです」ともコメント。
ゲームの流れを引き寄せたのは、この日は兄の役目となりました。

一方で兄の秀太選手。
「ウズウズしていた」という思いをプレーに込め、本当に試合のフィールドに立つことに「懐かしさ」さえ感じると、パスにランに意欲的に臨みました。

「ここに戻ってくるまでいろんな人に支えてもらったので、自分たちが準備してきたプレーをしようと思いました」。
ずっと離脱していたことへの責任感を持ってチームを見続けてきた兄・秀太選手。
僕たちは見ています。
離脱中もベンチに入り、すすんでチームを鼓舞していた姿を。
「弟を育てないとチームが負ける」。
弟というライバルであり最強のQBコンビとなりそうな太吾選手との周囲の期待を背負って、スタメンに起用されて奮闘する弟太吾選手に対しても、自分ごととして積極的に声をかけてきました。

それを踏まえて兄弟出場できたこの一戦。
弟・太吾選手には、少し悔しさの残る試合となったのではないでしょうか。

「今は作戦うんぬんじゃないところで失敗している」。
開幕から無傷の5連勝となった一戦でしたが、次節を前にしてこの試合展開には大村監督も苦言が出ます。
まだまだ指揮官の目には、他を圧倒するようなアメフトができていないと見据えています。
永井キャプテンも「もっと気持ちの面でも強く臨まないといけない」と気を引き締めていました。

下級生の頑張りは頼もしい一方で、上級生には「こんなもんじゃないだろう」という思いも、たしかに感じます。

関西学生アメフトリーグは、この翌日に1敗の関大と全勝の立命館が対戦。
この試合を関大が勝利し、関学全勝、関西・立命が1敗という状態となりました。
全勝で単独優勝のチャンスが転がってきたものの、1敗の屈辱をライバルの立命館を倒すことで晴らした関大には勢いをも感じます。
約3カ月、7試合という短いリーグ戦の中でチームを仕上げてもいかないといけないシビアなシーズン。
内容にもこだわって次に活かすための、密めたる戦いにも挑んでいます。
そしてこのあとは、その関大と立命館との試合が残っています…!
シビアなリーグ展開には、兄・秀太の上級生としての存在感。
そしてそこに続く4回生の主力選手たちの熟成と、強い関学を期待したいところ。

優勝争いにとって大きな関門となる関大戦は、10月26日に花園ラグビー場で開催です。
甲子園ボウル出場に向けて、今までになく厳しいシーズンを送る関学ファイターズを、もっと注目してほしいから、今日も言います!

 

目指せ甲子園ボウル!
頂点への戦いまで、レギュラー戦は残り2戦です。

 

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スポーツイラストレーターT.ANDOH

おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。
プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。
プロ野球選手には、伏見寅威選手(北海道日本ハムファイターズ)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。
名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!?

 

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