スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(107)関西学生アメフト公式戦開幕!関学ファイターズ、若手も躍動!
2024年9月8日(イラスト・文/T.ANDOH、写真/Azusa Suzuki)
こんにちは!スポーツイラストレーターのT.ANDOHです。
今日は、9月3日に開幕した関西学生アメフトリーグの開幕戦の様子をお伝えします。
まずはじめに、
関西学院大学ファイターズは8月30日、一部選手に日本代表カナダ遠征時に重大な規律違反があったとして、当該選手に対し日本アメリカンフットボール協会から日本代表の資格停止処分があったことを発表しました。
開幕直前のこの出来事に我々にも大きな動揺がありましたが、変わらず活動をするということを受け、K!SPOとしては今後も関学ファイターズのコラムを継続いたします。
彼らの7連覇に挑戦するプレッシャーとそこに立ち向かう姿を春の交流戦でも見てきました。
処分を受けた選手がいることは残念なことですが、それ以上にアメフトに向き合う選手たちの本気度を応援し、甲子園で戦う姿を追いかけていこうと思います。
ということで、開幕戦は今シーズンから1部昇格を果たした桃山学院大学との一戦となりました。
台風で急きょ3日に延期となったこの試合。日中は暑さが残る今日この頃ですが、エキスポシティに吹き渡る夜風には秋の風を感じるナイターとなりました。
試合開始から関学ペースの試合となりました。桃山学院のリターンでスタートしましたが、ファンブルで関学ボールになると、次のプレーでさっそく4回生RBの伊丹翔栄選手のランで先制のタッチダウンを決めると、次の桃山学院の攻撃をパントで抑え、この日スタメンの1回生QB、星野太吾選手が自らのランで2つ目のタッチダウン。
結局1Qで4つのタッチダウンを決めて大幅リード。2Qも得点は積み上がり、44-3で前半を終了。
桃山学院大学には申し訳ないですが、格の違いを見せつける試合展開となりました。
1回生でスタメンQBの星野太吾選手は、春の交流戦からしっかりと実績を積み上げての開幕戦出場となりました。
大村監督も「練習では緊張してる感じもあったが、しっかりとゲームを作っていた」と太鼓判。
「パスは弟の方が良いんです」とは、兄秀太選手のコメント。
兄の3回生QB星野秀太選手との2枚看板となれば、最強兄弟QBが今シーズンは見られそうです。
3Qも出だしには4回生RBの澤井尋選手がリターンタッチダウンを鮮やかに決めて追加点。
それ以降は下級生の出場も目立ってきました。
写真は2回生RBの深村鱗太郎選手。JV戦でも積極的にランに励んでいた選手です。
この日8本目のタッチダウンを決めました。
さらにRBには1回生の平野日々輝選手がフレッシュながらも果敢なオフェンスで1つタッチダウンを奪います。
ディフェンスで注目したのは2回生LBの倉田我琉選手。
ブロックではフロントラインでも力強く味方を援護しますが、自信はターンオーバーを狙っていたとのこと。
「ビッグプレーで流れを変えたいんです!」
これもまた若さ感じる発言ですが、我こそはと自信を持ってゲームに臨めることは良いことですよね。
同じLBでいくと、こちらも1回生の永井秀選手。
こちらはキャプテンの4回生、永井励選手の実弟。
兄にも負けない丈夫な身体と強いハートを持っている選手で、この試合タックルで記録を残しました。
面白いシチュエーションでいくと、WRの有望株、2回生の百田真梧選手。
この日はキッカーのホルダーとして出場。
「1本目決めきれなかったのは反省でした」
先制タッチダウンのトライforポイントは外したファイターズ。
ホールダーのせいなのか偶然なのかは分からないですが、自分の仕事をしっかりこなせなかったことに反省をする百田選手。それでも、本職のWRではU-20の日本代表としてカナダのワールドカップに選出されました。
「カナダ(日本代表遠征)は楽しかったです。対峙した海外選手はやっぱり(身体が大きくて)怖かったので、その経験からフィジカル面を強化しました。ベンチプレスも10kgくらい増えましたし、実感もあるけど学ぶことも本当に多かったです」
これから、層の厚いレシーバー陣に新たに頭角を表す楽しみがあります。
「準備できていたので、いろいろプラン通りできまし」
こちらは怪我で昨シーズンは出場できなかった2回生WRの小段天響選手。スタメンで出場し、1Qにはさっそくパスキャッチからのタッチダウンも記録。怪我のブランク中もしっかり戦略の中心に立ちゲームにも参加していた小段選手です。
どんな試合でも自分のイメージ通りを遂行できる強いメンタルと周到な準備をしてゲームに臨む姿を見せてくれました。
関学 75×10 桃山学院大
関学ファイターズは開幕戦を盤石に勝利で締めくくりました。
下級生も含めたくさんの選手が出場しましたが、ほんとうに全員が自分達の課題や目標をしっかりと持ち、しっかりと反復ができているからこそ生まれるプレーで貫禄勝ちです。
アメフトはコンタクトスポーツでもあるので、身体を張ってプレーするためにはしっかりとした準備が必要なんですよね。
そして自分だけではなくチームや対峙する選手たちへの敬意を持ってプレーをしないと、大怪我にもなりかねないスポーツです。
強いメンタルと鍛えた身体でゲームに臨む選手たちを見ていると、なおさらですがフィールドに立ってこの日プレーをした選手たちを信じてあげたいと思います。
台風による日程変更もあり、中3日をあけて9月6日には次戦の大阪大学戦が待っています。
疲れもあると思いますが、しっかりとプランを立てて次の試合も全力で立ち向かう関学ファイターズをまたご紹介します。
※イラスト・写真の転載・無断使用はご遠慮ください。使用をご希望の場合はK!SPO編集部までご連絡ください。
スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。 プロ野球選手には、伏見寅威選手(北海道日本ハムファイターズ)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。 名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!? |
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