スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(162)関学ファイターズ、得点ラッシュで勝利をもぎ取った神戸大学戦
2025年10月28日(イラスト・文/T.ANDOH、写真/Azusa Suzuki)

こんにちは!スポーツイラストレーターの T.ANDOH です。
今日は10月26日に開催された、関学ファイターズと神戸大学レイバンズの一戦の模様をお送りします。
前節の関西大学戦をドローとした関学ファイターズは、4勝1分けで関西大学と並び、全勝の立命館大を追う立場となりました
残る試合は今回の神戸大戦と、最終戦の立命館戦の2試合のみ。
まだ優勝の可能性を残す関学は、全勝が絶対条件という状況のなか、勢いをつけるべく神戸大戦に臨みました。

この日の試合のコイントスゲストは、ファミリーマートの社長!
今年の甲子園ボウルのメインスポンサーでもあるファミリーマートのトップが、この試合を見守りに駆けつけました。
それもそのはず。
この日は「関学×神大戦」「立命館×関大戦」と、トップ3が相まみえる最注目の1日となったのです。

先発QB(クォーターバック)は2回生の星野太吾選手。
序盤から関学は積極的に攻撃を仕掛けます。
RB(ランニングバック)の2回生・永井秀選手のラン攻撃は、相手ディフェンスを振り払い大幅ゲイン!
ショットガンフォーメーションだったのでパスが出るかと思いきや、意表を突くラン攻撃となりました。

続けてもパス攻撃の体制から星野選手が自ら突破し、ゴール前数ヤードまでゲイン。
最後は再び永井選手がラッシュを決め、先制のタッチダウンを飾りました。

さらに1Q終了間際には、関学が今度はパスを繰り出して前進。
最後は再び永井選手がパワフルなランでゴールに持ち込み、2度目のタッチダウンを奪いました。
神大ディフェンスも粘りを見せましたが、星野選手は落ち着いたプレーで、パスとランをうまく織り交ぜたオフェンスを展開しました。

2Qに入っても得点ラッシュは続きます。
ランを中心に時間を使いながらゲインを稼ぎ、三たび永井選手がパワフルなラッシュを突破してタッチダウンを奪いました!

今度はパス中心の攻撃を展開。
星野選手から3回生WR(ワイドレシーバー)小段天響選手へのパスが決まってタッチダウン!
レシーバー陣がうまくクロスして相手を揺さぶり、頭脳的にポジションを取ったところへ、正確なパスが通りました。
終了間際にはフィールドゴールも決まり、関学は得点をさらに伸ばして前半を終えます。

オフェンスに注目が集まりましたが、神大の攻撃シリーズをしっかりと封じたディフェンスも光りました。
2回生DL(ディフェンスライン)田中師門選手や、

QBサックを決めた3回生DL・馬久地匠選手など、攻守ともにライン陣の活躍が目立ちました。

後半に入ると、QBは星野兄弟の「兄」・星野秀太選手が登場。
後半開始早々からパスを中心にゲインを重ねていきます。

そして3回生RB・深村鱗太郎選手が駆け抜けてタッチダウン!
深村選手らしい軽快な動きでディフェンスをかわしての得点でした。
3Qにはさらにフィールドゴールが決まり、関学はすでに41得点を挙げてリードを広げます。

4Qには神大が反撃を開始。
積極的に攻撃を仕掛け、関学の4thダウンギャンブルを止めると、次の攻撃シリーズではロングパスを通してゲインを重ね、関学を追い込みます。
しかし、敵陣で攻撃を仕掛けた神大のロングパスを、関学がインターセプト!
決めたのは1回生DB(ディフェンスバック)の増田有亮選手でした!!

前節・関大戦で反省点が多かったというDB陣でしたが、4回生・加藤圭裕選手を中心にしっかりと対策を練った成果が発揮されました。
この日はほかにも1回生・藤原颯人選手のインターセプトなど、計4つのインターセプトで相手の攻撃を封じました。
その後、関学は3回生RB・松村亘選手を中心に攻撃を仕掛け、最後はフィールドゴールを決めて追加点。
試合終了のホイッスルを迎えました。

関西学院大学ファイターズ 44 × 0 神戸大学レイバンズ
関学は1分けの成績を維持し、最終戦に望みをつなぐ勝利となりました。
神大も後半には積極的なオフェンスを展開し、多彩なプレーで揺さぶりましたが、関学は終始失点ゼロで試合を締めくくりました。

4回生DL・山本桜音汰選手
「準備してきたことをしっかり出せて、相手を完封できたのは素直に良かったと思います」
「次(立命館戦)に向けて、今日できたことを大切に、油断せず引き締めて臨みたいです」
立命館のランを止めるべく目標を掲げ、チームを鼓舞してきた山本選手。
次の試合までにどこまで士気を高められるか、注目が集まります。

2回生DL・田中師門選手
「いろいろと仕掛けてくる神大に対し、しっかりアジャストすることを意識していました」
「とくにDB陣が頑張ってくれたおかげで、失点ゼロに抑えられたのは良かったです」

2回生RB・永井秀選手
「秋になってからスターターになれていないことを悔しく思っていました」
「自分の持ち味をしっかり発揮しつつ、最後は自分が決めてスタメンの座を奪いたい、という強い思いで臨みました」
強い立命館を見据える中で、今回の勝利は「喜び」よりも「自分たちの基本を再確認できたこと」が収穫だったようです。
勝って驕らず、今日のプレーをさらに磨き、最終戦へ挑む。
どの選手からも良い緊張感と高いモチベーションが感じられました。

ここで、最終戦の展望をおさらいしましょう。
関学が神大に勝利したことで、神大は甲子園ボウルを懸けたプレーオフ「日本選手権」への進出がなくなり、関学・関大・立命館の3校が選手権進出を決めました。
そのうえで、関学戦の次に行われた立命館×関大戦は立命館が勝利。
3強は図のような星取りとなりました。
再来週、立命館大との最終戦を残す関学ファイターズ。
1分けで負けがない関学は、立命館に勝てば逆転優勝となります。
昨年は立命館に敗れ、優勝を逃した関学。
今年こそ立命館を破り、日本選手権・甲子園ボウルへと駒を進めたい。
昨年、法政大に敗れて甲子園ボウルを逃した悔しさを胸に、今年は「勝ち」にこだわるシーズンを戦っています。
純粋にこの3強の戦いぶりが最後まで順位争いを左右する、大混戦のリーグ戦。
最後の最後まで目が離せない展開が続きます。
というわけで、今日も言いますよ!!

次回はもちろん!立命館大戦の模様をお送りします。
11月9日(日)、万博記念公園競技場での一戦となります。
ぜひご注目ください!!
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スポーツイラストレーターT.ANDOH
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