スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(159)関学ファイターズ4連勝!圧倒の京都大学戦
2025年10月3日(イラスト・文/T.ANDOH、写真/Azusa Suzuki)
こんにちは!スポーツイラストレーターのT.ANDOHです。
今回は9月28日に開催された関西学院大学ファイターズと京都大学ギャングスターズの一戦の模様をお届けします。
前回の近大戦では前半に苦戦を強いられた関西学院大学。今年は上位3強以外のチームも油断ならないくらい拮抗しそうな気配のなか、京大にはしっかりと制してほしいところです。
試合は1Qから得点ラッシュとなりました。この日のスタメンQB(クォーターバック)は星野太吾選手。
パスを中心にゲインを重ね、3回生WR(ワイドレシーバー)の百田槙吾選手がエンドゾーンでパスを受け先制のタッチダウン!
その後はフィールドゴールをひとつ失敗してしまいますが、攻守が交代すると京大の攻撃ではスナップをミスしたボールを3回生LB(ラインバッカー)倉田我琉選手がキャッチして関学ボールへ。
その関学の攻撃では星野太吾選手がランでスクランブルを抜けてゲインを稼ぐと、次の攻撃でも自らが抜け出してタッチダウンを奪います。
RB(ランニングバック)へのパスと見せかけて、自らがフリーとなっていた左サイドに駆け抜けてのタッチダウンとなりました。
続く関学のキックオフではオンサイドキック(短い距離でキックしてボールを奪う作戦)で見事に関学がボールを奪い攻撃権を得ると、2回生RBの平野日々輝選手が中央を突破!
1Qにして3つ目のタッチダウンが成功!!オンサイドキックによって攻撃権をゴール前30ヤード付近まで侵攻できていたので、平野選手が一気に突破をしてのタッチダウンとなりました。
2Qに入ると京大がフィールドゴールを決めて3点を取り返しますが、続く関学の攻撃では2回生WR棚田晴雅(たなだ せいま)選手がエンドゾーンでパスをキャッチして4つ目のタッチダウン!このシリーズは棚田選手へのパスがよく決まりゲインを稼いだ末のタッチダウンとなりました。
さらに京大の攻撃ではファンブルとなったボールを関学4回生LBの大竹皓陽選手がリターン。
攻撃権を得ると今度はレッドゾーン(得点圏)からの攻撃で星野太吾選手のパスを4回生TE(タイトエンド)川口陸選手がキャッチしてタッチダウンとなりました!
2Q終盤には、京大のロングパスを3回生DB(ディフェンスバック)の伊東利晃選手がインターセプトする場面もあり、ゲームの流れを掴んでいきます。
後半に入っても得点ラッシュは続きます。3QからはQBに星野兄弟の兄、星野秀太選手が登場。
最初のシリーズでパス中心にゲインをすると最後は平野日々輝選手がランで駆け込みタッチダウン!
相手ディフェンスのタックルで足を引っ張られながらも、そのタックルを振り切ってのタッチダウン!
「今日の(平野)日々輝はやばかったです!」
周囲の選手も舌を巻くほどの圧倒的なパワーとバランスがありました。
さらに3Q中盤には星野選手のロングパスをふたたび棚田晴雅選手がエンドゾーンでキャッチしてタッチダウン。
ラン攻撃が平野選手なら、この日のレシーバー陣では棚田選手が光っていましたね。
タッチダウンの前のプレーでは4回生WRで棚田選手の「兄」棚田理月選手へのパスもあり、棚田兄弟で掴んだタッチダウンとなりました。
4Qになると京大が攻勢をかけます。
京大4回生LB石田凛選手が星野秀太選手に襲いかかります!
この石田選手はこの後の関学のプレーでも、あわやインターセプトとなるパスブロックを見せるなどディフェンスで貢献。
そんな石田選手のファイトに4回生QB浦田鉱佑選手を中心としたオフェンス陣はパスにランにと攻撃を繰り出していきました。
京大QBの浦田選手は愛知県の名門、岡崎高校出身。
京大ともなると愛知県の秀才高から進学してきた選手も多数いて、名古屋に住む身としては地元選手として応援もしたくなります。
春の交流戦でお話を聞かせてもらいましたが、厳しいリーグの中で一矢報いたい思いが強く、熱い心を秘めた選手でした。
ライバルチームですが、最後の1年を悔いのないように頑張ってほしいですね。
試合終了直前、その浦田選手が自ら走り込んで生み出したチャンスに、今度は4回生WR上田大希選手へのパスが決まりタッチダウン。
京大も最後にひとつタッチダウンを奪って試合は終了しました。
関西学院大学ファイターズ 49 × 10 京都大学ギャングスターズ
最後にタッチダウンを奪われたものの、この試合はいろんなプレーが飛び出したゲームとなりました。
この後に控える3強との試合を前に、いろんなパターンを想定したゲーム運びができたのかもしれません。
3回生WR百田槙吾選手
「(星野)太吾がいいパスを出してくれたので、しっかりとキャッチできました」
「ブロックもしっかりできたのは良かったと思います」
2回生WR棚田晴雅選手
「今日は自分に運が回ってきたと思ったので、思いきり行きました」
「レシーバー陣は層が厚いですけど、フィニッシュにこだわって細かいプレーにもこだわってしっかりと準備をして臨みたいです」
「高身長を活かしたプレーや、ボールへの執着を持ったプレーで残り試合もチャンスをつかみたいです」
レシーバー陣はハイレベルなメンバーが揃っていますが、ぜひシビアなゲームにおいて“伏兵”と思わずに目いっぱい立ち向かってほしい。
兄弟そろって注目したい選手です。
3回生DB井藤暁(あきら)選手
「コーナーバックは人数はいるけど、いつ呼ばれても自分が“やってやる”という気持ちで臨みました」
「(京大は)ランプレーが多いので、練習の段階からタックルの練習を強化しました」
ディフェンス陣でこの日は井藤選手に注目をしてみました。
1Q終盤にはナイスタックルを見せると、その後もファイトあふれるプレーを見せつけてくれました。
こうして攻守ともにサブの選手たちも際立ってくれると、層が増しますよね。
この先のリーグ戦でより幅のある作戦が繰り出せるし、思いがけないビッグプレーが生まれる期待もあります。
K!SPO的にもこうしたサブの選手にも光を当ててあげたい!
これからもナイスプレーの選手たちはどんどん取り上げていきたいと思います。
関西学院大学ファイターズ、次回は10月13日(月)、たけびしスタジアム京都で関西大学戦となります。
いよいよ関西3強との対戦が入ってきます!
「3強」と言わせない圧倒したゲームにしたい!
と、多くの選手が口を揃えて気合を込めてくれました。
この京大戦の失点もチームビルディングとしてはまだまだ“課題”とも思っているようで、戦いながらチームをより仕上げていくという大きな決意を持って試合に臨んでくれそうです。
ぜひ勝ち進みながらも“成長”しているチームの可能性をたくさんの方にも見届けてほしいです。
ますます面白くなるリーグ戦の佳境に入ってくる関学ファイターズをもっと多くの方に知ってもらいたい!
ので、今日も言います!
ぜひ次戦もご注目ください!
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スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 |
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