南 郁夫の野球観察日記(199)大志を抱け!オリックス・廣岡タイシ写真集

2025年5月16日 (文/南 郁夫、写真/Yasutomo)

2025オリメン投票一位の廣岡大志ファンのオリ姫を「釣る」タイトルを、つけてみた(笑)。
しかし今や、オリックスにとって廣岡は人気だけの選手ではない。釣る必要はなかった。3球団を渡り歩き、今年プロ10年目にして遂に覚醒、チームの救世主になりつつある廣岡の緊急特集である。

開幕ダッシュの勢いも衰え、首位を陥落したオリックス。代わって首位に立った日本ハムとの3連戦でも初戦を完敗し、2戦目にエース・宮城を立てるも、終盤に逆転される展開。画面から伝わるエスコンの大騒ぎを見ても、とてもとても再逆転できる雰囲気はなかった。

今日だけの話じゃなく、ずるずるいきそう? そんなお馴染みのネガティブ雰囲気を払拭したのは、満塁のチャンスで飛び出した、廣岡大志の文字通りの「マン振りっ」。チャンスで「アドレナリン出まくって(本人談)」思いっきり振り抜いた廣岡のバットから飛び出したのは、上段席に飛び込む完全無欠の逆転満塁ホームラン! チームを救ったのは、廣岡というポジティブ・アイコンだったのである。

わかりやすく積極的で、長身で爽やか。苦労人と言ってもいい経歴なのに、なぜかまとっているスター選手のオーラ。マイペースで覚醒したら10年経ってた? そんなキャラ。
とにかく今までのオリッ野手にありえなかった「メジャーで」「チャラい」質感が、廣岡の魅力である。「陽」のパワー。開放的な長打力もだが、内外野守れる守備の切れ味も魅力な廣岡が、主役の座に躍り出すときが来たのだ。

大舞台にも強そう。現に移籍直後の2023年の日本シリーズでは中嶋監督は彼をセンターに抜擢した。(甲子園の外野席で3試合連続「廣岡のケツ」を見つめ続けたのが懐かしい)長いシーズン、幾度も訪れるであろう重要な局面で、廣岡の明るい積極性がチームを救う予感が、私にはある。得意の「外食のハシゴ」(焼肉→寿司)でパワーアップして、チームを高みに導いてほしい。

あ。廣岡精肉店のコロッケは、美味しいですよ!

 

 

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南 郁夫 (野球観察者・ライター)
通りがかりの草野球から他人がやってるパワプロ画面まで。野球なら何でもじっと見てしまう、ベースボール遊民。あくまで現場観戦主義。心の住所は「がらがらのグリーンスタジアム神戸の二階席」ブログ「三者凡退日記」
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