南 郁夫の野球観察日記(124-1)オリックス、リーグ連続優勝なるか!?

2022年9月16日 (文/南 郁夫、写真/Yasutomo)

シーズン最終盤。未知への挑戦で異様に盛り上がった昨年と違って… 今シーズンはなんとなく「決め手がない」オリックスだったが。なにより望まれていた「劇的な」勝ち方が、残り10試合でやっと実現。これこれ!こういうのが必要なのよ優勝するにわっ。主役はあの!「得点ケンケン打率王」若月健矢だったちうのがまたなんとも!

9月15日(木)。あの雨の神戸のラストゲーム以来、久しぶりの現地観察@京セラ 日本ハム戦。

延長12回裏、2アウト2塁。引き分けに終わったら「徒労感、半端ないでっ」という試合展開の最後の最後、ベンチから「ぴょこんっ」と代打に飛び出てきたのが、若月。もう10時半近くで貧打に白目を剥いていたファンたちは「ケ、ケンケンがおったやないか!」とドッとざわめいたのである。スコアボードには4割超えの驚異の得点圏打率が誇らしげに!

そして!

ぴょこっと背伸びするような独特のスイングで振り抜いた打球は、力強くライトの頭上を超える「フェン直」サヨナラツーベース!セカンド塁上で(たぶん生まれて初めて?)ヘルメットを高く投げ上げた若月に、全員飛び出したチームメイトもファンも大熱狂!この時期に最も望まれた「劇的勝利」をあの若月が演出してくれたのであるっ。ずうっと粘り強く投げていた投手陣全員もやっと報われた。それが若月の一打というのがまた!ね。

12回表の小木田→吉田凌の継投を「引き分けの方程式」と呼んでしまった私は、嬉しい訂正をしなければならない。前の仙台の試合の12回と同じ流れだったもので…。おめでとう吉田くん今季初勝利。

さて。これで勢いがつくのだろうか?

シーズン最終盤、昨年と同じ「いい位置」に付けながら、なーんとなく昨年のようなヒリヒリする熱気を感じなかった、今年のオリックス。特に打線や!打線っ。まあ優勝した昨年も似たようなもんだったのかもやけど…。何かこう、最後まで試行錯誤というか。でもこの日、久しぶりに間近に選手を見て、必死さは伝わってきたので。ラストスパートに期待しましょーぞ。

合言葉は、はいご一緒にーっ。

ほんとは、スタメンで勝ちたいけどね。(ドッカーン)

というわけで、次ページはフォトエッセイで!

*ハムの写真が多いのは専属カメラマンのせいじゃなくて私の強い指示でしゃけまる。

 


<過去コラム一挙掲載!>
オリックス、元メジャーリーガー、女子野球…ベースボール遊民・南郁夫の野球コラム集。

 

南 郁夫 (野球観察者・ライター)
通りがかりの草野球から他人がやってるパワプロ画面まで。野球なら何でもじっと見てしまう、ベースボール遊民。あくまで現場観戦主義。心の住所は「がらがらのグリーンスタジアム神戸の二階席」ブログ「三者凡退日記」
著書「野球観察日記 スタジアムの二階席から」好評発売中!
https://kobe-kspo.com/kspo/sp145/

 

 

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