スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(137)アメフトシーズンも開幕!関学ファイターズ春の交流戦!
2025年4月21日(イラスト・文/T.ANDOH、写真/Azusa Suzuki)
こんにちは!スポーツイラストレーターのT.ANDOHです。
プロ野球も始まったばかりですが、学生アメフトのシーズンも始まりました!
とはいえ、公式戦は秋からなので、この季節は「春の交流戦」と称したオープン戦。
関東の学校との交流戦もあって、関学ファイターズの初戦となった4月19日、王子スタジアムにて関東6大学の立教大学ラッシャーズとの一戦となりました。
昨年、甲子園ボウル出場を逃したファイターズ。
連覇とは夢でもありプレッシャーでもあった昨シーズンとは一転。主力選手も卒業しました。
K!SPOも関学ファイターズ密着4シーズン目となりますが、今年はいままでになくチームのメンバーや雰囲気が変わった気がします。
そんな新しいチームの様子を、試合と共に紹介していきましょう。
スタメンのQB(クォーターバック)は星野秀太選手。
こちらは不動のエースQBですが、今年はいよいよ最上級生となりました。
一昨年の甲子園ボウルMVPですが、昨シーズンはこの春の交流戦からケガ離脱。
秋の本戦でも大事な関大戦で負傷退場して以降はシーズンエンドとなり、不完全燃焼のシーズンとなりました。
今季は集大成として通年で活躍を期待したい選手です。
そしてRB(ランニングバック)陣には2回生の永井秀選手が加わりました!
昨シーズン新人としていきなりディフェンスメンバーで活躍を見せた永井選手が今年はRB転向!
ごそっと主力が抜けたRBにコンバート直後いきなりの抜擢です。
小柄ながら強靭な身体と、高校時代からRB経験もあるその経験値が楽しみな存在ですね。
この星野選手と永井選手の連携が今年は多くみられそうです。
1Qにパスインターセプトを決めて攻撃権を得ると、パス攻撃では稼げなかったもののフィールドゴールでまず3点を先制します。
さらに直後のディフェンスの場面、相手のスナップでファンブルが起きると、すかさずルーズボールを拾いあげたのは、今年からキャプテンに就任した4回生DL(ディフェンスライン)の前田涼太選手!!
ここで得た攻撃権ではランとパスを見事につなぎ、星野(秀)から4回生WR(ワイドレシーバー)五十嵐太郎選手へ、今シーズン初のタッチダウンパスが決まりました!!
1Qで幸先よく先制を得た関学ファイターズですが、2Q以降は膠着します。
2Qでは期待の永井秀選手がスニークを試みてラッシュに飛び込みますが、その際に交錯をしたようで負傷退場。
永井選手の穴を埋めるべく、4回生RBの井上誉之選手や2回生RBの平野日々輝選手が奮闘します。
しかしその後オフェンスはやや苦戦します。
レシーバー陣へのパスもなかなかロングパスが成功せずゲインに苦しみました。
そんな中で頑張ったのがディフェンス陣だと思います!
先にご紹介の前田キャプテンが率いるDLの活躍と、機転の利いたLB(ラインバッカー)陣の動きが目立ちました。
特出したいのが、4回生LBの大竹皓陽(ようこう)選手。
ファンブルリカバーに、重みのあるタックルと、昨シーズンノーチェックだった選手だったので、4回生にきて実戦でのこの活躍は頼もしい存在ですね。
後半に入るとQBは星野秀太選手から、2回生で弟の星野太吾選手へバトンタッチ。
昨年は兄太吾選手のケガ離脱の穴をしっかりと埋めて、シーズンを通してチームを守ってくれた存在。
兄弟2枚看板を期待していますが、この試合は弟もパスプレーを中心に苦戦をしました。
積極的にパスを狙っていきますが精度に苦しみ、自分で走る場面が目立ちました。
星野兄弟は試合を振り返っても自身の評価を辛口に締めました。
それだけ課題も明白になっていることですし、まだまだ春も初戦なので、これから”持ち味”を活かしたプレーに期待したいですね。
試合は関学ファイターズが10点のリードを守りきって終了!
関西学院大学ファイターズ 10 × 0 立教大学ラッシャーズ
得点ラッシュとはいかなかったものの、失点もゼロに抑えられたディフェンス陣の頑張りは印象的な試合となりました。
「DLの出来具合でディフェンス全体の質が変わってくると思ってやっています」
「まだまだ頑張れると思っています。まだまだやれることたくさんあると思っているんで、引き続き準備していきたいです」
4回生DLの山本桜汰選手はディフェンス全体の質を高めるために、もっと戦術的に高めていけるチームづくりを語ってくれました。
「今年からポジションリーダー任せられたのですが、試合の入りの部分からDLがチームを引っ張っていこうというモットーが、メンバーにも伝わっていたのではないかと思っています」
4回生DLの小川晃弘選手は、DLには同級生も多くて、明るいメンバーが多いので、ディフェンスからチームとしての結束をより固めてチームを牽引していきたいという気概も語ってくれました。
比較的持ち上がりのメンバーが揃ったポジションなので、いろんな意見を交わしては尊重しあって、底上げをしてほしいですね。
対するオフェンス陣は、やはり永井秀選手のRB転向に大きな注目を感じました。
チームメイトが口を揃えて「刺激になっている」と話すだけの存在感とその実力をすでに発揮しているようです。
昨年キャプテンを務めた兄、励選手にも負けない「熱血漢」と「ストイック」な姿勢は、チャレンジャーとして迎えるファイターズにとっては良い起爆剤となる期待がありますね。
春のこの交流戦から実戦を重ねて、一年かけてチームを作り上げていく。
重要な初戦に選手のみんなからはポジティブなコメントをいただくことができました。
連覇した時代ほど特出してすごい選手が揃っているチームではないと実感していることも、チーム力を高めて底上げをしていきたいという意識が、全ての選手に伝わっていることも感じました。
伸び代いっぱいで可能性しかないチームという張り合いがあります。
チームの成長を一緒に見届けられる楽しさがあります。
それが学生スポーツの楽しみの一つでもありますので、ぜひ皆さんも学生スポーツを楽しむ一つの手段として、関学ファイターズの応援をいかがでしょうか。
てことで、今シーズンも声を上げて盛り上げていきたいと思います…
次回の関学ファイターズの試合は、5月4日(日・祝)
同じ王子スタジアムにて京都大学ギャングスターズとの一戦です。
どこ行っても混んでいる連休のひととき、王子スタジアムは快適だと思いますよ(笑)。
ぜひ観戦にお出かけください。
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スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 |
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