スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(33)オリックスに来た、WBC経験世界レベルの外国人選手たち
2023年3月26日 (文・イラスト/T.ANDOH)
ワールドベースボールクラシック2023
まだまだ記憶に強烈すぎて、ロスになっている人もいるみたいですね。そうこうしてたら、今度の金曜には開幕ですよ!!
といいつつ、
史上最大に盛り上がった今回のWBCは、メジャーリーガーが本気で大会に臨み、出場各国で高いレベルのプレーを見せてくれました。今後、世界の野球人気の底上げにもなってほしいですよね。
もうちょい余韻に浸りましょうか。
というわけで、ちょっと番外編。
オリックスでプレーをした外国人選手のWBC経験者を取り上げて、オリックスの歴史にも触れてみましょう。
皆さんの記憶に新しい選手でいけば、アダム・ジョーンズです。
ボルティモア・オリオールズのオールスター選手。
正直僕もオリックスに来るというニュースに目を疑いました!
神戸チックに言えば、イニエスタのヴィッセル入団と同じくらいの加入だったわけです。
メジャー通算282本もホームランを打っていることももちろんすごいことですが、ジョーンズといえば守備!MLBではゴールデングラブ賞を4度受賞しています。
2017年のWBCでは、ファイナルラウンドのドミニカ共和国戦で見せたホームランの打球をジャンピングキャッチ!
その年はアメリカが優勝したこともあり、勝利を呼び込む「WBC史上最大のファインプレー」と称されました!!
そんなジョーンズのスーパープレーからまだ3年後のことですから!
どんなプレーが見られるかワクワクしてたら、画面に映ったジョーンズはちょっとぽっちゃりしていて、足取り重くゴロを処理する姿…。
これにも目を疑いました(苦笑)。
とはいえ
出場すれば勝負強さを発揮して、コロナで閑散とした球場でもその存在感は感じられましたよね。
そして、何といっても2021年の日本シリーズ。
ヤクルトの胴上げを阻止した第5戦のどでかい勝ち越しのソロホームラン。
ピークを越えた感は否めなかったものの、日本野球も決して見下さず熱心に向き合ってくれて、“記憶”に残るプレーを見せてくれたことは、さすがのスーパースターでしたね。
スーパースターといえば、日韓にわたって活躍した李大浩(イ・デホ)選手。
こちらも入団当時から韓国プロ野球ではすでにスーパースター。
大物移籍はメジャー挑戦の腰掛けかと思われていましたが、日本ではソフトバンクにも移籍して5年もいましたね。
オリックスには2012年と2013年シーズンにプレー。
低迷期オリックスが森脇監督のもとで浮上するキッカケになった選手とも思っています。
オリックスでは4番を打ち、2012シーズンは打点王。
2シーズンとも20本以上のホームランを打ってくれました。
WBCには韓国時代の2009年と2013年に参加。
北京オリンピック金メダルの主軸でもあり、プレミア12など、なにかと日韓戦で対決する機会もある選手でした。
カリーム・ガルシアという選手もいました。
こちらはメキシコ出身の選手で、野球一家のボンボン。
人懐っこい陽気な性格だったのが印象的でしたねー。
2005年のオリックス・バファローズ初年度に加入。
入団当初はファームにもいましたが、その時もファンサービスに旺盛で人気がありました。
オリックス在籍中の2006年にWBC一回大会に参加してます。
メジャーリーガーの出場が少なかった初期のWBCの中でいけば、メキシカンリーグは日本と同じくらい国内リーグとしては発達しているので、ガルシア選手は主力として期待されたわけです。
今大会もメネセス選手がメキシコ代表の強打者として警戒されてましたよね。
2005年はシーズン後半に大活躍!
CS進出争いにも関われるところまで引き上げたのは、ガルシアの活躍もありました。
オリックス退団後もメキシコとメジャーリーグを行き来し、韓国でもプレー。
いまもメキシカンリーグで監督を務めています。
最後は、これまた今回のWBCで実力を見せたイタリアチームでプレーをしたアレッサンドロ・マエストリ投手。
生まれも育ちも生粋のイタリア人。
NPB史上でも唯一のイタリア人選手なんだそうですよ!
イタリアにはサッカーと同じように「セリエA」(1部リーグ)というカテゴリで、意外と野球も競技者が多いスポーツです。
マエストリ投手は国内リーグで活躍したのちにアメリカを経て2012年に日本の独立リーグ香川オリーブガイナーズからシーズン途中にオリックスへ入団。
2015年までオリックスでプレーをしました。
主にはロングリリーフのリリーバー。
それでも、たまたま見に行った京セラドームでの試合では先発で完投勝利をしました。
この頃は外国人選手もたくさんいて、ディクソン投手もいたので、マエストリ投手は1軍とファームも行き来が多かったのがちょっと残念だったのかも…。
もっと持ち味を発揮できたような気がするんですよね。
日本にも適応して、アメリカも含めいろんな国でキャリアを積んでいるうえ、生粋のイタリアンはもちろん貴重だったため、WBCには2006年から2017年までの4大会に参加してます。
ほかにも李承燁選手も一瞬オリックスにいたし(笑)、WBC経験あるオリックス選手はたくさんいるんですよね。
「あの時の、あいつか!」
てな感じで、今後もどこかでプレーを見ていた選手がオリックスに…
なんてこともあるかもしれません。
今大会は日本人選手の多くがアメリカ人の目にも留まったと思いますが、同時にNPBが目をつける外国人選手も出てきそうですし、国を越えた選手の発掘や大物移籍も盛んになってくると、さらに野球が国際的で面白くなりそうですね。
吉田正尚選手がボストンでも活躍してほしいように、WBCを機に注目された選手のさらなる成長も楽しみです。
そして、
オープン戦終盤にもかかわらず若手選手をガンガン使っているバファローズ。
歴代の外国人選手にも引けを取らない今シーズンの外国人選手も楽しみですし、優勝しても新しい血の入れ替えに旺盛な中嶋オリックスの新シーズンは、いよいよ開幕目前です。
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スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 プロ野球やプロバスケBリーグのチーム、選手にイラスト提供。 プロ野球選手には、伏見寅威選手(北海道日本ハムファイターズ)、中川圭太選手(オリックス・バファローズ)にロゴデザイン、イラスト提供中。 名古屋在住にも関わらず20年来のオリックスファンであり、その由来とイラストレーターの起源は神戸にある…!? |
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