スポーツイラストレーターT.ANDOHの「OUTSIDER’s ReCALL」(165)関学ファイターズを盛り上げる学生チームの挑戦!KGADの応援プロジェクト
2025年11月18日(文/T.ANDOH、写真/Azusa Suzuki)

こんにちは!スポーツイラストレーターの T.ANDOH です。
関西学生リーグを見事に制した関学ファイターズ。
これからはいよいよ12月の「甲子園ボウル」を目指し「一戦必勝」のトーナメントへ挑みます。
今日は、そんな関学ファイターズを盛り上げる現役学生の「広報チーム」の奮闘を紹介したいと思います。

※画像はKGADポータルサイトから抜粋
「KGAD」―関西学院大学競技スポーツ局
関学ではアメフト部のファイターズをはじめ、多くのスポーツ部が活動しています。
野球部は関西学生野球連盟のトップ6リーグに所属しているし、サッカー部は先日、関西1部リーグで優勝を果たしました。
そんな各スポーツ部を「学生主体で盛り上げよう」と、情報発信や応援イベントを企画・運営しているのがKGADです。
僕もファイターズの試合会場で取材をしているKGADの学生スタッフとも仲良くさせていただいています。

そのKGADが、関学スポーツをさらに盛り上げようと新たな応援グッズ「タオルマフラー」の開発にいたり、先日の立命館大学戦で発売されました!
KGADで3回生の中村愛さんに、今回の企画についてお話を伺いました。
「学生主体で関学スポーツを盛り上げるKGADとして、もっと多くの現役学生にスポーツ部の試合観戦に来てほしい。そして“スタンドを青に染めよう”という目標からこの企画が始まりました」
「その背景のひとつとして、従来の紙製の応援ハリセンが使い捨てになってしまうことに、環境面での課題を感じていました」

これまで無料配布されていた紙製ハリセンは、応援グッズとして定着している一方、使い捨てによるゴミの問題が懸念されていました。
そこで、「新しい応援の象徴を作りたい」という思いも重なり、新しいグッズ開発が始まったそうです。
その過程で出会ったのが、PIECLEX社
同社が開発したオリジナル繊維の生地を使い、応援用のタオルマフラーを製作することになりました。

PIECLEX社は村田製作所の関連企業で、繊維の動きによって微弱な電気を発生させて抗菌効果をもたらすという、電子メーカーならではの技術を持つ素材を開発したメーカーです。
さらに、その繊維はトウモロコシやサトウキビ由来のポリ乳酸が原料。
自然に還るサステナブル素材として、社会貢献の観点からも注目されている素材なんです。

※画像提供:KGAD
素材選びからデザイン制作まで、学生たちは何度も試行錯誤を重ねて完成にいたりました。
広報展開においても、タイミングや発信方法を議論しながら、入念に準備を進めていきました。
10月のスポーツシーズン開幕に合わせ、KGADのポータルサイトやSNSで広報をスタート。
ファイターズをはじめ各スポーツ部の協力も得て、情報発信の企画もすべて学生主体で行われました。

※画像提供:KGAD
タオルを使った新しい応援スタイルも考案され、試合会場での一体感づくりにも挑戦
応援団指導部ならびにチアリーダーの「タオルを使った応援動画」などが、KGADのSNSアカウントで発信されました。

そして販売のタイミングは、秋シーズン最大の注目試合となるファイターズの立命館大学戦に合わせて準備を進めてきました。
ファイターズは関学スポーツの中でも一番人気があり、注目されていますからね。
そんなマーケティング要素も含めてタイミングを考察し、リリースがされたのです。
立命館大学戦当日、
この日はあいにくの大雨でしたが、チームのリリースを見た多くの観客がブースに足を運びました。

ブースではタオルのリリースに加え、当日限定のマッチデープログラムも配布。
会場を盛り上げるアイテムを積極的に発信していました。

さらに、この試合では現役学生の先着500名にタオルマフラーをプレゼント!
授業の出欠にも使っている機械でしょうか。 学生証をかざすと受付が完了する仕組みのようで、多くの学生もブースに集まり、タオルマフラーを受け取っていました。

大雨という悪条件にもかかわらず、学生へのプレゼントが約160本、さらにOB・OGや一般ファン向けに約150本が販売され、合計およそ300本のタオルが応援席を彩りました。

試合後には、優勝を喜ぶ学生ファンがカメラに気づき、タオルを掲げてくれる場面も。
「スタンドを青く染めよう」という目標に向け、300本はまだ第一歩かもしれません
それでも、こうして学生が誇らしげにタオルを掲げる光景は、なんだか光明を感じますね。
この試合をきっかけに、今後さらに多くの学生やファンがタオルを手にしてくれることを、KGADのスタッフは願っています。

「アメフト部は人気も高く、資金力もありますが、ここからさらにマイナーなスポーツの部にまで関学スポーツの魅力を広げたい。どのスポーツでも応援に行くきっかけになればと思っています」
「スポーツを通して“学生が学校を応援する文化”を育てたい。それを形にするのがKGADの使命だと思っています。」(中村さん)
スポーツの試合は、実際に足を運んで観戦した記憶は心に残りますよね
歓喜や悔しさを共有した体験が、ファンの誇りとなり歴史を紡いでいきます。
スポーツを通して学校への愛着や誇りを育むことは、学生生活においても大切な要素。
そしてそのプライドは、卒業後もその人のアイデンティティとして受け継がれていくのだと思います。
スポーツを応援し、部活動の発展とともに“応援する文化=豊かな学生生活と歴史の継承”として提唱し、育まれていく
そんな想いを胸に、学生たちがマーケティングやブランディングを学びながら自らの手で形にした今回のタオルマフラー。
この動きが学校全体に広がり、後輩へとも受け継がれ、関学の新たな文化として、そして学生たちの学びの基礎として発展していくことを期待したいですね。

関学ファイターズの「甲子園ボウル」に向けた戦いは、11月23日の準々決勝、中京大学戦から始まります。
チームの進出とともに、学校全体で盛り上がって、多くのファンが集まり甲子園が青く染まることを、僕も願っています。
K!SPOでは今後の甲子園ボウルまでの戦いや、盛り上がる学生たちの表情もお伝えしていきますので、ぜひご期待ください!!
今回ご紹介しました応援タオルは、関学ファイターズ試合会場で販売!
ぜひアメフト観戦のお供にいかがですか。
また関学スポーツの情報は、ぜひ「KGAD」関西学院大学競技スポーツ局をご覧ください。
「KGAD」関西学院大学競技スポーツ局 オフィシャルサイト
※イラスト・写真の転載・無断使用はご遠慮ください。使用をご希望の場合はK!SPO編集部までご連絡ください。
![]() |
スポーツイラストレーターT.ANDOH
おもにスポーツを題材にしたイラストやデザインの創作で、スポーツ界の活性に寄与した活動を展開中。 |
Twitter でK!SPOをフォローしよう!
Follow @info_kspo

