10月29日(土)
1回戦
埼玉アストライア 12−0 アサヒトラスト
アサヒトラストといえば、今年の女子野球ワールドカップにも4名の選手が選ばれたクラブチームのパイオニア。相手の埼玉アストライアのスタメンにもこのチームの出身選手が2名いるという興味深い対戦であったのだが、結果的にはプロチーム・埼玉の圧勝。
しかしワールドカップで柵越えホームランを放ったアサヒトラストの有坂選手の「怪物ぶり」の片鱗は見ることはできた。179cmという恵まれた体格(女子の場合、体重は非公開なのね)から放たれる打球は、ちと目を疑うほど女子でないのだ。打球が、ね。この選手が昼間は会社で事務仕事をしているというのだから、女子野球の裾野も広いなと思う。
投打ともクラブチームを圧倒した埼玉アストライアであるが、立役者は3塁打2本を含む3安打3打点の川端選手。実兄がヤクルト・スワローズの3割打者であることでも有名な川端選手のスイング・走塁・守備は、その全てがエレガントでうっとり。ほんとプロだなあ、と思わせるスター選手である。話題のルーキー・加藤優選手も初めて観戦できて満足。そのルックスで話題先行の加藤選手であるが、この試合で2安打したそのバッティングはシャープでしなやか。身のこなしも軽快で、見ていて楽しい選手であった。ちなみにこの加藤はアサヒトラスト出身。
両チームの何が違ったかというと、やはり守備力ではなかろうか。特に外野手の「最後の一歩のチャージ」が、やはりプロは違う。ポトリと前に落ちるかギリギリでキャッチするかの差が、この試合では明暗を分けていた。飛球の距離が短い女子野球はけっこう、そこがポイントではないだろうか。ポジショニングも含めて、プロはさすがであった(アサヒトラストのセンター・志村選手の背走キャッチは見事でしたが)。あと、やっぱりプロのユニフォームはカッコいいね。というわけで、埼玉アストライアがプロの実力を見せつけたこの試合だった。
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