「同点かっ!?」
1点ビハインドの9回裏、2アウト3塁のチャンスでオリックスの切り込み隊長・福田が完璧に捉えた打球は乾いた音を残して二遊間真っ二つ!のはずだったが… 楽天のショート山崎が信じられない横っ飛びで抑え込み、一塁へのギリギリ送球でゲームセット!
その瞬間、京セラドームは両チームの選手とファンの対照的な感情が爆発し、しばらく誰も動けずどよめきが収まらない。
私はもちろん「放心」したが、その後すぐに口をついたのは「くっそー」でなく「めっちゃええ試合やったなっ」であった。優勝のチャンスが十分にある両チームの、終始まさに必死のパッチの真剣プレイの攻防が緊迫感満点の、極上の好試合だったのである。こんなの見れて、幸せだ。家路に着く多くのファンからも同じセリフが聞こえていた。
「そわそわ」させられる秋は、何年振りか!故障者・帰国者続出でも「(残った)全員で勝つ!」との気概で、なんども押し寄せる「もうだめか?」という局面を踏みとどまるオリッたち!彼らの奮闘に胸が熱くなるシーズン大詰めなのである。のんびり観戦も好きだが、やはり「ひりひり」するシーズン終盤のこの感覚はたまらない。
この日(9月25日)は試合途中からの観戦となり、紅林の同点ホームランを見逃したのだが、それにしても最近の「うちの19歳」の成長振りは目覚ましい。いろいろな失敗を乗り越えて「生きた打球」を打つようになってきた。守備も見栄えがするし、とにかく彼の「若さ」がチームを鼓舞している。
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