南 郁夫の野球観察日記(24)新春企画<後編>
オリックス・バファローズ 新選手会長T-岡田選手にインタビュー!

2017年1月12日(文/南 郁夫、写真/トモ)

「オリックス・バファローズ 2017年キャッチフレーズ発表イベント」
の後は、いよいよT-岡田選手との単独インタビューであるっ。
これまでのコラムでも散々書いた通り、私は彼のヒュージ(huge)なファンなのだ。昨年末の安達選手単独インタビューに続く、この快挙。今年最初の取材が、こんな晴れがましいことになるとは!




■T-岡田(岡田 貴弘 おかだ たかひろ)#55
1988年生 大阪府出身 左投・左打 履正社高校 2005年高校生ドラ1
2010年本塁打王、2010年外野手ベストナイン、2014年一塁手ゴールデングラブ賞
2016年シーズンは、四番として出場し、チームトップの20本塁打、76打点を記録した


−−イベント後でお疲れのところ、ありがとうございます。「T」がなくてただの岡田さんだった頃から、サブ球場や鳴尾浜で応援してました。

「えっ。ほんとですか(笑)」


−−最初はなかなか、打球が上がりませんでしたよね。

「最初はね〜(笑)当時二軍の打撃コーチだった藤井(康雄)さんに指導してもらって、きっかけをつかんだんです」


−−そして、岡田(彰布)監督には鍛えられました。代打満塁本塁打(2010年9月西武戦)もありましたね。

「岡田監督が辛抱して使ってくれましたから。あのホームランはただもう、夢中で打ちましたね。まだレギュラーじゃありませんでしたからね」


−−去年の終盤は四番に完全に定着して、なんか一皮むけたなあと思って見てたんですが、いかがでした?

「そうですね。自分としても、落ち着いてきたかなというか。ほかに打つ人がいなかったといえばそれまでですけど(笑) でも、もっと安定して成績を残さないといけないなとは、思っていますね」




−−得点圏にランナーがいる場面、打点とホームランどちらを狙いにいってるんですか?

「それは…打点ですかね。打点の方を重要視しています。ホームランが打てればそれがもちろん一番いいんですが、狙いにいって打てるホームランは年間1、2本ですしね」


−−そうなんですか。T-岡田さんがホームランを打つと、球場の雰囲気がガラッと変わります。感じておられますか?

「自分ではあんまりわかんないんで…」


−−プレイオフのホームラン(2014年日本ハムとのファーストステージ第2戦)では伝わったでしょ?

「あれは自分でも、打った瞬間、でしたからね(笑) 状況を考えても最高のホームランでしたから、思わず(バットを突き上げる)ポーズも出ましたね」


−−あのときも、狙ってはいないんですか?

「狙ってないです。あのときはファールで粘ってるうちに、本当にただもう「無心」になれたんです。あれこれ考えていい結果が出ればいいんですが、今までの経験でそれはあんまりないですね。シンプルに「来た球を打つ」というイメージがいいのかな、と今は思っていますね」


−−バッティング・フォームも言われて?自分で?いろいろ変遷がありましたが?

「両方ですね(笑)今年は去年とほぼ同じ形で、と思っています。特に昨年の秋季キャンプでの状態がとてもよかったので、それを継続してやっていきたいなあと」




−−チームの雰囲気はシーズン最後の方、良くなったように感じましたが?

「まあ…でもまだまだ、「今日も負けたー」という雰囲気で終わってしまう選手が多かったですね。そこのところの意識を変えないといけないなと、感じています。「なにくそ」という姿勢が、数人の選手からしか感じられませんでしたから。今年はチームとしてその点をなんとかしたい、という気持ちが強いです」


ーー選手会長になられました。どのようにチームを引っ張るおつもりですか?

「細かいことを言ったりしたりするタイプでもないんで。シンプルに結果を残して引っ張っていく、それが一番だと思います。言わなあかんな、ということは言いますけど。結果を残してついてきてもらう、という形がチームにも一番いいと思いますので」


−−年上の選手への遠慮はないですか?

「そうですね。小谷野さんや中島さんもわかってくれてると思うんで、関係なくいきたいですね」


−−前のキャプテンの糸井さんて、どんな感じだったんですか?

「ちょっとつかみどころなかったですけど(笑) すごく早く球場に入ってティーを打ってたり、練習に取り組む姿勢が凄い方だったので。それで引っ張っていくというところがありましたので、自分もそこらへんのところは見習っていきたいかなと思います」


−−来月からいよいよキャンプインです。どういうところを課題においてらっしゃいますか?

「自主トレ・キャンプを通じて1年間戦える体作り、ということです。万全の準備をしたいです」


−−ここ最近、チームは開幕ダッシュに失敗していますが…

「やられてますよね(笑) 今年は6年ぶりのホーム開幕ですし、ファンの方の応援を味方につけてホームアドバンテージを力にしたいと思います」


−−オフの大型補強もなく、むしろそういうときの方が…とファンは思ってたりもします。

「(クライマックスシリーズに進出した)2014年もそうだったですしね。それほどには期待していなかった(笑) ペーニャやヘルマンが引っ張ってくれたり、そういうこともありますからね」


−−もちろん四番はT-岡田さんで!とファンは願っています

「そうですね。クリーンアップやセンターラインがしょっちゅう変わるとチームは安定してきませんので。しっかり定着したいと思っています」


−−ちなみにレフトとファーストってどちらを守るのが好きですか? 選手会長としてはファーストでピッチャーに声をかけるイメージでしょうか?

「いやそれは(笑)ショートの安達が声をかけてくれてますし、ファーストの方が、とかいうのはないですね。ただ、守備位置が毎日コロコロ変わるのはやりづらいので、ある程度の期間、同じポジションで固定してほしいなと思います(笑)」


−−その安達さんもおっしゃってましたが「二人でチームを引っ張る」という形が見えれば、ファンとしては焦点が定まるというか応援しやすいので、ほんと期待しています!

「ここ何年か、それを言われ続けてきているのに、しっかりした結果を残せていません。今年こそは二人がしっかり実績を残さなければ、と思っています」


−−先ほどのトークショーではホームランの目標が30本ということでしたが。

「数が多いにこしたことはないですが、試合を決めるホームランを打ちたいなと思っています」


−−また、印象的な記憶に残るホームランを期待しております。最大の目標は、チームが一番になるということでよろしいですね?

「もちろんですっ」


−−本日はありがとうございました。カメラに向かって「一番」ポーズをお願いします!




T-岡田選手は、イベント後にもかかわらず、終始丁寧にインタビューに答えてくださった。感激である。笑顔も素敵でしょ? 昨シーズンから感じていたのだが、彼もずいぶんと落ち着いてどっしりしてきたなと思う。29歳。長期契約を結んでいよいよチームの顔として腹がすわっている雰囲気が漂ってきた。

インタビュー中、「シンプル」という言葉が数多く出てきたところからも、何か人間的にも野球の技術的にも吹っ切れた手応えをつかんでいるのではなかろうか。

「後輩と飯行く方が多いです」とおっしゃるとおり、若手からの人望も厚い、T-岡田選手。その飾らない人柄でほんわりチームを包みつつ、その桁外れの長打力で対戦相手には牙を剥いて「勝利を頂(いただき)!」の2017年にしていただきたいとと願う。

帰り際、安達選手とも少し話をさせていただき、その元気そうな笑顔に安堵。今年はこの二人が全試合出場してチームを引っ張ってくれるに違いない。泥臭いライト前ヒットで出塁した安達を、T-岡田の放物線が返す! こんな光景が目の前に浮かんできた嬉しいひとときであった。ぜひ「野球まみれ」のいいキャンプを過ごして、今年こそはの開幕ダッシュを期待したい。

初夢広がる、キャッチフレーズ発表イベントのレポート&インタビューでした。ああ、でも早く…試合が観たいっ。




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南 郁夫 (野球観察者・ライター)
通りがかりの草野球から他人がやってるパワプロ画面まで。野球なら何でもじっと見てしまう、ベースボール遊民。あくまで現場観戦主義。心の住所は「がらがらのグリーンスタジアム神戸の二階席」





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