育成ルーキーが一軍公式戦初打席で、逆転3ラン・ホームラン? えええ?
突如現れた救世主への歓声というより「どよめき」が、後続の打者が凡退して知らない間にチェンジになるまで収まりませんでした。淡々と黒星街道を歩んでいたチームの「何か」が変わった… そんな気配を現場でありありと感じました。サード守備についた彼への(応援団主導でない)自然発生の美しい拍手は、しばらく鳴り止みませんでした。
そこから! 若きエース・山本はぐうっと目を覚ましたように圧倒的な投球をビシビシくり広げ、相手の楽天イーグルスをまさにねじ伏せます。そして攻撃中も守備中も大下の「ナイスボール!」「いくばーい!」「レッツゴー!」という聞いたこともない桁外れな音量の掛け声がスタンドの隅々まで響き渡り(有観客なのに)、球場は大下色に染まっていきます。あの伏見の声すらかき消すほどの、ものすごい声。
山本と立った、もちろん初のお立ち台。大下は北九州方言丸出しで喜びを爆発させ、ファンの心をわしづかみ。このチームにはあり得なかったキャラの出現に興奮を隠せない、神戸シリーズ初日でした。
|