お洒落と健康は足元から!
靴職人・くれっちが伝えたい神戸の地場産業
神戸の履き倒れのお話 その1

2016年9月24日(文/K!SPO記者・くれっち)



皆さんは「神戸の履き倒れ」という言葉を耳にしたことはありますか?
関西圏の方は聞いたことのある方も多いかと思います。
そうです! 「大阪の食い倒れ」「京都の着倒れ」に並ぶのが「神戸の履き倒れ」です。

その神戸の靴作りの歴史は古く、明治時代にはアメリカで靴作りを学んだ平野永太郎さんが元町で誂え靴のお店を出したことで、そこに地方から弟子入りを志願する若者が多く集い、日々技術を磨いていたという資料が残されています。
これが現在、神戸で多くのオーダーメイドシューズ職人たちが工房を構えている大きなルーツだと思います。

一方で、長田区や須磨区を中心に栄えてきたのが「ケミカルシューズ産業」です。元々は神戸にゴム工場ができたことでゴム靴産業が盛んになり、その後戦争や不況でゴムの入手が困難になった事を受けて、試行錯誤の末に誕生したのがケミカルシューズ
だそうです。資料によるとそれが昭和27年頃ということなので、こちらもまた歴史を感じますね!



ところで、K!SPOがスタートした頃から連載をさせていただいています「くれっちの下町通信」ですが、そもそもくれっちって誰よ??という方もいらっしゃるかなー? と思いましたので、改めて自己紹介がてらに記事にしてみました。

私くれっちこと呉原 進は祖父の代から裁断業という、革や靴の心材、中敷きといった色んな部品を型をプレスして抜いていく仕事を家業としてきました。
でも、僕自身はもっと靴業界でいろいろなことをしていきたいとの想いが強く、靴メーカーで修行を積みながら社会人向けの専門学校で靴作りを学びました。独立後はオーダーメイドシューズの作成や靴メーカー業、パタンナー業といった靴に携わるさまざまな業務にチャレンジしてきました。

その一方で、神戸の靴業界や、神戸の街自体がもっともっと素敵な業界、素敵な街になってほしいとの想いで、神戸の街のアピール活動に力を入れてきました。そんな中でご縁があり
「K!SPOの記者をしてみませんか?」というお声掛けをしていただいたのです。神戸の「面白い」「素敵」を発信できるのであればぜひ! ということで記者をさせていただいております。




こちらはお客様の足に合わせてラスト(靴の作成に使う型)にパテを乗せて調整をした物と、そのラストを使用して作成したアッパー(足を包む靴の本体部分)を作って足にどこまでフィットしているかを見る作業の一枚です。
こちらのお客様は男性で足のサイズが24cmと小さく、一方で足のワイズ(足囲)は26cmの規格に近く、なかなか足に合う靴が無くてお困りだったということで、作成させていただいております。僕は靴は嘘を言わないと思っているので、こういった手間隙をかけて丁寧に作ることで良い靴という物は生まると考えています。

「餅は餅屋」という言葉がありますが、これからはこういった靴にまつわるさまざまなお話や神戸の良い靴を丹精込めて作っている会社さん、良い靴を心を込めて販売しているお店さんも、どんどんK!SPOで紹介していければと思っています。
その中で、K!SPOの主要ネタである健康と靴及びに足がいかに密接な関係なのかをすこしずつ紐解いていきましょう。
皆さんこれからもよろしくお願いしまーす!

メンズ・レディース共にオーダーメイドシューズのご用命はこちらまで
first.shoes.1@gmail.com(担当:呉原まで)




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<記者プロフィール>

呉原 進(くれはら すすむ)/くれっち
履きだおれの街・神戸の靴職人。
オーダーシューズの作成や靴教室の開催を通じて
神戸の靴作り文化を広める一方で、神戸でたくさん
楽しい事をしようと日々走り回っている、かも。

ブログ「オーダーパンプス、ときどき神戸」
http://ameblo.jp/drunkdrunk/



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