他チームの四番打者って、どうして「打ちまくってる」イメージがあるんだろう? おかわり君“ぶひーん” 中田翔“どりゃー” みたいな。
単にオリックス(以下:オリッ)投手陣がもれなく打たれてるからか? ダイジェスト映像ではいいシーンばかり映るからか?
それにくらべてうちの四番は…えっ? 5月までのオリッ四番(ナカジ…も、モレル)の打率って2割に満たなかったの? じゃ、駿太が四番でもよかったやんっ、ていうか勝てるわけないやんっ。
という状況下で、6月3日のヤクルト戦から福良監督はついに“意を決して”(笑)T-岡田を四番に据える。すると!なんとその3連戦で7安打8打点3ホームランの大活躍っ。
「Tが四番ならオリッは勝つ!」(連日、平野の感動的な火消しもあったが)の方程式どおり、チームはヤクルトを3タテ(あぁ甘美な響き)し、まだまだ自力優勝をあきらめていないことを示したのである。
ついでに言えば、自力だろうが他力だろうが、優勝できるならどっちでもいいし、そもそもクライマックスにすべりこめばいいので(暴言)、まだ6月ちうのに「自力優勝の可能性消滅」などというネガティブ報道は、なんの意味もない。やめていただきたい。
で。T-岡田。
私は。T-岡田君の大ファンなのです。あの、日本人にあるまじきホームラン弾道が、大好きなのである。いまや絶滅に瀕する希少動物種となりつつある「和製大砲」。いま作った「和製大砲保護協会」会長として私は、T-岡田ほどの才能は「ほめてほめてほめてっ」「我慢して我慢して我慢してっ」四番に据え続けていただきたい、とずっと思っている。
でも。歴代どの監督にも、そうはしていただけない。
T-岡田も、はや28歳。スタメン定着は2010年なので、実働5年として昨年までの通産打率は.262、105ホームラン、394打点。
てことは年間20ホームラン。生え抜きの四番として認めても、充分イナッフではなかろうか? 甘いのか?私は。
でもそれ以下の成績のFA選手や外国人選手に四番を打たせるよりは…と、ファンなら思ってしまうよ。「三連戦で一発くらい“すごいの”見せてくれたらいいからー」くらいのおおらかな気持ちでは、ダメなのか?
歴代監督たちは、ダメだった。
タイトルホルダーなのに(2010年ホームラン王)、毎年キャンプで聞こえてくるのは「労働基準法違反」の猛練習。そのあげくの、故障。
シーズン始まったら始まったで、いまだにどの監督下でも恒例の「謎の二軍降格」ってなあ、若手じゃあるまいし。(ウィキペディアでの彼のページの文中写真が「@鳴尾浜」なのが、泣かせる)
唯一彼を四番に育てようとしたA岡田監督は、「お仕置きの四番」とドヤ発言し、優しい彼を困惑させていた。
優しい。
確かに彼の言動は、そのゴジラな容貌とは裏腹に、優しそうに見える。ボールを「しばきあげるっ」などという(だ、誰っ?)ぎらぎらした表現は、彼から発せられたことがない。外野を守っているときの彼は、原っぱで草を食らう無害な牛のようだ。
で。グラウンドでのデフォルトの表情は「微笑」。それが、昭和野球人監督コーチたちの「指導者魂」に火をつけてしまう。でも、その微笑の奥底に秘めたる力は、とてつもない。そこが、魅力なのだ。
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