南 郁夫の野球観察日記(39)
兵庫ディオーネ みなみ選手にインタビュー
「ホームランを打つためにプロ野球選手になった!」

2017年10月23日(文/南 郁夫、写真/トモ)


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−−野球を始めたきっかけはなんですか?
「兄と父が野球していたので、その流れで少年野球チームに。でも、ハマるつもりはなかったんですよ(笑) 小さい頃はすごくシャイだったので、練習のとき母が帰っちゃうと不安で、泣いてました(笑)」

−−女子ということで、苦労はありましたか?
「どうしても、女の子には指導者も甘くなりますし、それを「ひいき」していると男の子に取られますしね。小学生で身長が160?ェあって男の子より技術も上だし(笑)
 キャッチボールのときに誰も相手をしてくれなくて、一人余っちゃって…とか辛い思いをしましたね」

−−男子に混じって野球をするのは大変だったんですね。
「でも、滋賀県の女子の選抜チームに選ばれて、大会で優勝したことがあるんですよ。
 今でもチームメイトたちに会うくらい仲良しなんですが、まだ野球をしているのは、私だけです(笑)」

−−京都両洋高校で本格的に女子野球でプレーするわけですね。
「女子野球部の一期生でした。みんな、男の子の中で野球をしてきたので、同じような思いを共感できるチームメイトでしたね」

−−楽しかったですか?
「はい。女子野球は楽しいなあ、と思えました。それまでは割り切って、野球だけを楽しんでたんですが、高校では野球以外の時間がほんとうに楽しくて(笑)」

−−卒業後、プロに入ろうと思ったきっかけは?
「わかさスタジアムが近いので、女子プロ野球を見に行ったりは、していたんです。
 で高校時代は4番を打ってはいましたが、それほど結果が出ていたわけではなかったので…」

−−迷いがあった?
「野球を続けるかやめるかで、悩んで。大学も見に行ったりしました。でも監督と両親が野球を続けてほしいと言ってくれて、女子プロ野球のトライアウトを受けに行ったんです」

−−そして見事合格です。プロに入ったときはどう感じましたか?
「周りを見て、私のレベルで活躍できるのかな?練習ですら、付いているのかな?と不安だらけでした。切羽詰まって、悩んだ時期もありましたね」

−−レイアで2年頑張って、今年はトップチームで大活躍。今後の目標はありますか?
「ホームランを「5本」打つこと!です。負けず嫌いなんで(笑)
 (岩谷選手に)4本打たれて抜かれたときは、試合の運営でちょうど球場で綿菓子を作っていたんですが(笑)、スマホで見ててショックでしたねー。追いつきたいです!」

−−スター性抜群だし、今後も野球人生は前途洋々ですよね?
「そうですか?(笑)とにかく、先を考えずに「今」しかないと思ってプレーしてます。
 今やれることをやって、やめるときが来ればやめるのかなと。 ファンも増えてきましたので、これからだなと思っています」

−−最後に。野球をしていて、一番楽しいときは?
「自分が活躍した上で(笑)、試合に勝ったとき!です」

−−ありがとうございました。残りの試合もがんばってください!





体育座りで(笑)丁寧に質問に答えてくださった、みなみ選手。「ホームランを打つためにプロ野球選手になった!」と迷いなく言い切るその表情の、なんと凛々しいことよ。受け答えといい、にじみ出るオーラといい、間違いなく次代の女子プロ野球を担う逸材であることを予感させてくれる、インタビューであった。パワフルな打撃とはにかむような笑顔のギャップがまた、魅力である。

最後に美しい素振りまで披露していただき、感激であった。ありがとうございました。

読者の皆さんも、写真で満足している場合ではない!みなみ選手の魅力の本質はそのバッティングにあるので、未見の野球ファンは動画サイトなどでチェックしていただきたい。まだ今年は女王決定戦や女子野球ジャパンカップなど、みなみ選手を実際に見るチャンスも残っているので、日本女子プロ野球リーグのHPでチェックして球場に足を運んでほしい。野球観察者の私も(名前が)南つながりなので? 親身に応援していきたいと思います。

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女子プロ野球 女王決定戦は、10月28、29、30日 わかさスタジアム京都にて開催
女子野球 ジャパンカップは、11月3、4、5日 伏見桃山球場、わかさスタジアム京都にて開催
詳しくは…
日本女子プロ野球リーグ(JWBL)公式HP
http://www.jwbl.jp

兵庫ティオーネ公式HP
https://www.hyogo-dione.com








<過去コラム一挙掲載!>

オリックス、元メジャーリーガー、女子野球…ベースボール遊民・南郁夫の野球コラム集。





南 郁夫 (野球観察者・ライター)
通りがかりの草野球から他人がやってるパワプロ画面まで。野球なら何でもじっと見てしまう、ベースボール遊民。あくまで現場観戦主義。心の住所は「がらがらのグリーンスタジアム神戸の二階席」





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