はじめての薬膳(2)
温める力が足りない冷えタイプの「むくみ」解消の薬膳

2016年5月25日(文/池田 哲子)



もうすぐ梅雨ですね。
最近、足腰がだるかったり
手の指や関節が動きにくいことはありませんか?

それは、「湿気」が悪さをしています。

梅雨入りしていなくても
「湿気」が増えてきています。

漢方では、悪さをする湿気のことを
「湿邪」といいます。

その「湿邪」は
重く下がる、スムーズに動かさない
という特徴があります。

だから、重だるい感じがしたり
やる気が出なくなるんです。

そして、手足や顔がむくみやすくなります。

これから3回に渡って
「むくみ」についてお話します。




「むくむ」原因は、主に3つ。

1. 温める力が足りない「冷えタイプ」
2. ストレスが多くて「気のめぐりが悪いタイプ」
3. 胃腸が弱くて「消化不良タイプ」

今回は、(1)の温める力が足りない「冷えタイプ」について。

手足がいつも冷たかったり
冷たい飲み物やエアコンが苦手な方です。

動物は寒くなると冬眠します。
これは、エネルギーを消耗しないため。

人間の体も冷えると
余分なエネルギーを消耗しないように
「動かないでおこう」とします。

冷えていると
水を動かすシステムも働いてくれません。
さらに、水は溜まると冷える性格です。

冷えて正しくシステムが働かず、外に水を出せなくなる
 ↓
水が溜まる
 ↓
溜まっているところが、さらに冷える

という悪循環に。

このタイプの方は、
まずは温めましょう!

温めることで、
水を外に出しやすい体になります。


《 おすすめの食材 》
黒豆、えび、やまいも、ブロッコリー、にら、
栗、枝豆、キャベツ、鶏肉、鶏のレバー、豚肉、うなぎ、鯛、鮭など


《 おすすめレシピ 》
黒豆と豚肉の甘辛煮

材料(2人分):
黒豆の煮物 大さじ3
豚ばら肉 150g
生姜すりおろし 少々
酒 少々
醤油 お好みで
にんにく 1片(みじん切りにする)
出し汁 100CCくらい

作り方:
(1)豚肉は食べやすい大きさに切り、酒少々、しょうがを加えて軽くあえておく
(2)フライパンに油をひき、ニンニクを炒める。
(3)(2)に(1)を加えて炒める。
(4)(3)に黒豆を加えて炒める。
(5)だし汁を加えて煮込め、醤油で味をととのえる。


次回は、(2)ストレスが多くて「気のめぐりが悪いタイプ」について
お話しますね。




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薬膳は、『おばあちゃんの知恵袋』
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池田 哲子(いけだ のりこ)
株式会社咲美堂 代表取締役
漢方薬店「咲美堂漢方薬房」と漢方・薬膳スクール「健膳美食サロン」を経営。「笑顔の花を美しく咲かせる」をモットーに、漢方カウンセラーと講師として活動。初心者からプロの養成まで、年間300講義をし、認定試験合格者はのべ600名を超える。北海道から鹿児島まで全国から漢方と薬膳を学びに来る受講生も。

咲美堂漢方薬房:http://shobido-kanpo.com
健膳美食サロン:http://www.kenzenbishoku.com
Facebook:http://facebook.com/ikeda.noriko




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