南 郁夫の野球観察日記(73)
チームを支える人たち 二軍投手コーチ・岸田 護さん

2019年11月20日(文/南 郁夫、写真/トモ)



引退試合 の記憶もまだ新しい、我らがマモさん・岸田護さんが「二軍投手コーチ」に就任されました。指導者として新たな歴史を歩み始めたばかりの岸田さんに、秋季練習中の舞洲でお話を伺うことができました。



<支える人 その7>
オリックス・バファローズ 二軍投手コーチ
岸田 護さん
1981年生 
履正社高校〜東北福祉大学〜NTT西日本〜2005年社会人ドラフト3巡目、2006-2019オリックス・バファローズ投手



ーー今シーズン最終戦は、感動的な引退試合でした。いかがでしたか?

「特別な緊張はありましたね。ああいうことを味わえるということは、なかなかないですから。ありがたいことです」


ーー9回裏、最後のマウンドに立ったときのお気持ちは?

「ああ、これで最後なんだなあ〜と。楽しもうという気持ちの一方で、いろいろな思いやいろいろな方の顔が浮かんできました」


ーー球場には金子さんなど、懐かしい顔も集まりました。あの後、お会いになりましたか?

「ご飯に行きましたよ」


ーー14年間の現役生活で特に印象的なシーンなどありますか?

「よく聞かれますけど、いっぱいありすぎて… 10勝した年(2009年)も怪我で2ヶ月離脱したり、いろいろありましたね」


ーー優勝できなかったというのは、やはり悔いが残りますか?

「優勝はしたかったです。そういう意味では、一番優勝に近づいた年(2014年)が印象に残っているかな」


ーー投手として、故障さえなければなというお気持ちはありますか?

「アスリートにはついて回ることですが、歯がゆさはあります。引退を決意したのも故障が原因ですから」


ーーコーチのオファーがあったときは、すぐに頭が切り替わりましたか?

「つい先月まで現役の選手だったわけですからね(笑)なかなかすぐにというわけには… 表舞台から立場が変わるわけですから」


ーー秋季練習では、選手とはどういう感じで接しておられるんですか?

「急に180度変わることはないですよ(笑)こちらは今までの延長のつもりですが、選手の方が気を使っているかもしれませんね」


ーー二軍には元気のいい若手が揃っています。自分たちの時代と比べてギャップみたいなものは感じますか?

「ないです。いつの時代でも若い子なんて一緒でしょ(笑) 無理やりあーだこーだ言っても聞かないしね。僕らもそうでしたもん」



ーーもう練習しないでいいということに違和感ありますか?

「そりゃ、体を動かしたくなりますよ(笑)この前まで現役だったんですからね」


ーーどういうコーチになろうというイメージはおありですか?

「まだまだこれからですが。技術面でもメンタル面でも、その子がよくなること、いい方向に向かうことを言ってあげたいですね。みんなポテンシャル持ってプロに入ってきてるわけですから、全てを教えようとかは思っていないです。それぞれ違いますし、経験積んでチャンスを掴んでいくのは本人の力ですから。つまづいているときに何を言って修正してあげれるか?でしょうね。」


ーー先発もリリーフも経験されておられますから、そのあたりの気持ちの持っていき方も指導に活かせますね。

「先発とリリーフでは、組み立てや感情面が全く違いますからね。でも、気持ちというものも個々に違いますからねえ」


ーー今年のドラフトは育成中心のチーム方向が色濃かったです。特に高卒の選手などにとってはコーチの指導が全てのような気がしますが

「にならないように!(笑) 自分で考えれる選手になってもらいたいです。自分で気づく子に導いてあげたいですね」


ーー最後に、新コーチとして岸田さんの来年の抱負をお聞かせください。

「一人でも活躍できる子が増えるよう、見守ってあげたい、支えてあげられたらな、理解してあげられたらなと思っています。これからも野球に携われるわけですから、目一杯がんばりたいです」


ーーありがとうございました。これからもオリックス一筋でよろしくお願いします!



指導者というより、まだブルペンで投げていそうな印象が強い、岸田さん。コーチになってまだ1ヶ月になるかならないかなので、当たり前かもしれません。「これからです」とおっしゃっておられましたが、その温かい人柄と経験値で必ずや優れた指導者になられることを確信しています。

とにかく、オリックス15年目!となる来年からもバファローズ一筋を貫いていただけることは、嬉しい限り。実は(最後まで行使しないまま)今年いっぱいは「FAの権利を持っている」という岸田さんの大阪・オリックス愛は半端ないですから!






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南 郁夫 (野球観察者・ライター)
通りがかりの草野球から他人がやってるパワプロ画面まで。野球なら何でもじっと見てしまう、ベースボール遊民。あくまで現場観戦主義。心の住所は「がらがらのグリーンスタジアム神戸の二階席」




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