知っておきたい、脳のお話(1)
脳の認知機能って?

2016年4月12日(こうべ健康大学「あたまびと」より)



いろんな要素で構成される認知機能

認知症とは「一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態」を言います。しかし認知機能の全てが障害となっているわけではありません。認知機能は具体的には、注意力・見当識・記憶力・空間認識 力・計画力・抑止力・言語能力などの要素に分類されています。
認知症と同じように問題になっているお子様の発達障害や、交通事故などで高次脳機能障害になった方々に対しては、どの認知機能が衰えていて、治療や訓練でどの程度回復しているかを測定する仕組みがあります。例えば、空間認識力が衰えると左側が見えなくなります。更に注意力が衰えると標識を見落とすので、車の運転をすると事故の確率が高くなります。私たちは、この考え方を認知症に応用する事が、本人も周りの方にとって解りやすいと考えました。
身体の不自由な方は、自分も回りの方も具体的にどこが不自由であるかが解るように、単に認知症という言葉で診断・治療・対応をするのでなく、○○の認知機能が衰えている障害がある方という表現の仕組みが必要ではないでしょうか。




元気で長生き!健康寿命を伸ばそう

健康寿命とは「健康上の問題がなく日常生活を普通に送ることのできる期間」と定義されています。介護を必要とせず、心身ともに健康で自立した生活ができる期間のことです。
WHO(世界保健機関)が2000年に提唱して以来、いかに健康で長生きするかということに関心が高まっています。厚生労働省によると、2010年(平成22年)の日本の平均寿命は、男性79.55歳、女性86.30歳。これに対して健康寿命は男性が70.42歳、女性が73.62歳。つまり、実際の寿命を終えるまでに男性は約9年、女性は約12年も要介護生活となっているのです。
元気で幸せな人生を送るために「健康寿命」を伸ばすことが大切です。

「こうべ健康大学」は健康寿命の延伸、ヘルシーエイジングを推進することを目的とした一般社団法人です。医療関係者、介護関係者、医学部など医療・介護資格関係の学生向けに学術セミナーを開催するほか、一般の方向けの健康セミナー開催など、さまざまな活動を行っています。
健康セミナーは大学医学部の教授、臨床医の先生方から最先端の予防医学の知識・知恵を直接聞くことができ、専門医から健康アドバイスが受けられる良い機会になると好評です。ご自身やご家族の健康のことを一緒に考えてみませんか。

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